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言葉を出すのは「急がば回れ」

2022/01/20(木) 12:49 | izawa

 療育教室 楽しい広場の発達相談の中で、お子さんの発語がなかったり、少なかったり、遅かったりしている場合、親御さんに「子どもさんと一緒に遊んでください」とお話ししています。

 例えば、お母さんがお子さんと一緒に遊ぶとどうして言葉が出るのか?その答えはこうです。

 まず、遊ぶときはおもちゃなど物を使って遊びます。例えば、アンパンマンの積み木で一緒に遊ぶとします。積み木の中には、アンパンマンもいれば、バイキンマン、ジャムおじさん、ドキンちゃんなど、たくさんのキャラクターがいるとします。この場合、積み木のかたまりと子どもさん、そしてお母さんのトライアングルの関係になります。これを、発達心理学では「三項関係」と言います。

 実は、この「三項関係」が、言葉の発達にとってはとても重要となってきます。この「三項関係」により、例えば、お子さんとお母さんがアンパンマンの絵の描いてある積み木を手に取って一緒に眺めたり、ドキンちゃんの絵が描いてある積み木を「かわいいね」とお母さんが言いながら一緒になぜたり、お互いに持っていた積み木を交換したり、自分の大好きなアンパンマンの積み木をお母さんを見ながら指さししたり、近くにあったジャムおじさんの絵が描いてある積み木をお子さんがお母さんに手渡ししたりします。

 この状態でお子さんとお母さんは「経験を共有し合っている状態」です。つまり、アンパンマンの積み木で遊ぶという経験を共有することです。それによって、上記のようなやりとりが生まれ、それに応じて、お子さんはまだ発語がなくても、お母さんの言葉、そしてお互いの言葉以外の、例えば声、動作、表情、しぐさなどの手段を使って、思いを伝え合います。この「伝え合う」というのが一つの重要なポイントです。

 そして、もう一つ重要なのが、アンパンマンやバイキンマンなどのキャラクターを「アンパンマン」「バイキンマン」という言葉で置き換えて覚えるということです。当たり前のことのようですが、これは「あるものをそれとは異なるもので代表させること、表すこと」である「象徴機能」が発達していくことです。この「象徴機能」は言葉の発達にとても重要な役割をします。

 まとめますと、お母さんがお子さんと、例えばアンパンマンの積み木で遊ぶということの中には、それによって、言葉の発達に重要な「伝え合う」経験、そして「象徴機能」の発達という二つの内容が含まれているということなのです。

 ですから、お子さんに発語の遅れがある場合、お父さん、お母さん、是非ご一緒にお子さんと遊んでみてください。

 今回は以上です。