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子どもの発達の実態とは、ロールケーキの細長い箱

2021/09/17(金) 13:44 | izawa

 療育教室 楽しい広場で行っている「発達療育」の大きな特徴の一つは、子どもさんの発達の実態を見るとき、そのときまでの、子どもさんの「生活経験を重視する」ということです。「これまでにどのような生活経験をしてきたのか?」

 「発達療育」で、子どもさんの発達の実態を見るとき
(1)発達段階
(2)これまでの生活経験
の2つを見ます。

★例えば、3才になったばかりの男の子どもさんで、発語が10程度で、親御さんとしては言葉をもっと増やしたい、という相談があったとします。

 まず(1)発達段階を見ます。この場合は、四角形の面を想定します。療育教室 楽しい広場で作成している「発達の概略表」を使って、まず、縦の線として、言葉の発達段階をみます。そして、横の線として、その他の認知、コミュニケーション、人とのかかわり、身体・運動、手指の巧緻性などの発達段階を、親御さんゕらの聞き取り、あるいは実際に子どもさんと一緒に遊んだりしながら把握していきます。

 そして、次にこれまでの生活経験を親御さんから伺います。具体的には次のような内容です。
①経験の仕方
  ・お母さんとのかかわり方
  ・家での生活リズム
  ・身辺処理
②環境
  ・家族
  ・幼稚園、保育園など
③身体的特徴
  ・視覚優位はないか?
  ・感覚過敏はないか?
  ・緊張が強い、不安感が強いなどの「気質」は考えられるか?
  ・自閉症の診断の有無

 子どもさんの発達の実態を考えるとき、ロールケーキが入っている、細長い箱をイメージとして考えます。ロールケーキを出し入れする横の面が「発達段階」、そして細長い奥行が「生活経験」です。
 つまり、発達の実態というのは「体積」ということですね。子どもさんによって、横の四角形も微妙に違うでしょうし、奥行きも、体積ですから経験という中身がつまっています。子どもさんによって奥行きの長さも、体積の形も少し、ねじれたり、凹凸があったり、隙間があったりするかもしれません。それが、個人差と考えられるでしょう。

 よく発達相談や病院などで、発達検査や知能検査を行いますが、その結果は、その日の、その時の「発達の断面」と考えるべきでしょう。子どもさんの発達の実態を正確に把握するには、それまでの生活経験を見ていかなければなりません。子どもさんの発達とは「面」ではなく、「体積」という中身がつまっているものだからです。

 そして、そこから例えば、3才で発語が10個程度という、発語が遅れている原因が、「発語に必要な何らかの生活経験が不十分だったのではないか?」と考え、その奥行である生活経験を分析することにより、不十分であったと考えられる生活経験が分かれば、それを補充する形で経験することにより、発語が増えていく、ということになります。

 これが、「発達療育」の基本的な形です。