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楽しい広場と病院の違い~子どもさんの育ち方をみる

2020/12/01(火) 12:57 | izawa

 これまでに、療育教室 楽しい広場に来ていただいたお子さんのお母さんや、お父さんから伺った話の中で、病院に行かれて医師の診断を受けられた時の話もたくさん伺ったのですが、一つ共通した特徴があって、それは成育歴をほとんど聞かれなかったということです。今の子どもさんの行動の特徴を聞き、そして、親御さんが記入する形の発達検査を受け、その結果を見て診断を出すようです。

 言葉が遅いですとか、会話が不自然ですとか、かんしゃくが激しいなどの発達の不安をもつ子どもさんが、楽しい広場の療育相談に来られた場合は、相談員の伊澤がお子さんと一緒に遊びながら、お母さん、お父さんからお子さんのこれまでの育ち方を伺います。特にお母さんとどのようにかかわってきたか、かかわる時間、かかわる量、かかわり方、などです。そして、視覚が強い傾向がないか、感覚過敏がないかを聞いていきます。

 幼児期の子どもは、お母さんを中心に大人とのかかわりの経験の中でいろいろなことを学習し、成長していきます。そのかかわり方は、当然お子さんの発達に良くも悪くも影響してくると考えられます。そして、おうちの環境もやはり影響するでしょう。そして、もう一つ大事なのが、お子さんの身体的特徴です。視覚が強くないか、触覚過敏や聴覚過敏などの感覚過敏がないか、更に恐がりやすい、ぐずりやすいなどの「気質」をもっていると考えられないか、などです。これらが、お子さんの育ち方、つまり発達に大きな影響を与えます。ということは、お子さんにもし、発達の不安があれば、これらの何かがその不安に影響を与えているのではないかと考えます。

 こうしてみると、例えば3才で発語が10個くらいで、多動なお子さんがいた場合、病院の医師の診断は、原因は分からないが3才としての行動レベルから見て自閉症と診断される可能性が高く、児童デイサービスの利用や、病院の中での言語療法、作業療法などを勧められるかもしれません。

 一方、療育教室 楽しい広場では、例えば発語は確かに少ないが、発語の時期が遅かったのが原因で、更に、ご家庭の事情でお母さんとかかわる時間が少なく、おじいさん、おばあさんと過ごす時間が多く、自分のやりたいように毎日過ごしてきて、毎日少しの時間でも大人とじっくりかかわる時間が少なかったのが、発語の遅れと多動の原因ではないかと考え、改善の方法として、例えば、お母さんに一日5分でもよいのでお子さんと一対一で一緒に過ごし時間を作ってもらう、それから、おじさん、おばあさんには、一緒に過ごすなかで、後片付けを一緒にさせたり、約束を一つ作り、それは守らせるようにしてもらうなどが考えられます。

 こうしてみると、同じお子さんですが、医学と教育とで見方が違うと、これからの生活の仕方が大きく変わってくることになるのです。