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3才から人のことを考え始める

2020/07/26(日) 17:19 | izawa

 幼稚園や保育園、児童デイサービスなどに、言葉が遅い、質問に答えられない、ボーっとしている、自分の世界に入ることが多い、友だちとコミュニケーションがうまく取れない、集団行動についていけず先生が個別の対応をしている、一斉指示が理解できない、友だちにすぐ手が出る、友だちとトラブルが多いなど、自閉症など発達障害を疑ってしまいそうな子どもさんが少なからずいらっしゃると思います。その中には、2才代、3才代でもう発達障害の診断を受けている子どもさんもおられるでしょう。「発達障害の早期発見」と言われて久しいですが、この早期発見というのは、「3才以前」と言われてきました。ですから、そういう子どもさんたちも多いということです。

 さて、療育教室 楽しい広場では、子どもさんたちの発達の不安を、「障害以外の原因から考える」という、「発達療育」を推し進めています。

 「障害」以外の原因とは,基本的に「子どものいろいろな発達には一定の流れがある」ということを前提に、個々の子どもさんの発達段階を把握して、その基本的な発達の流れと比較することによって考えられる原因ということです。この発達から考えますと、3才というのは、実にいろいろな発達の節目があります。特に、自閉症などの発達障害にかかわる「人とかかわる力」の発達においてです。

 例えば、認知面では3才くらいからものごとの意味や良し悪しが分かり始め、更には言葉だけではなく、声や動作、表情、しぐさ、雰囲気などの言葉以外のコミュニケーションの手段を駆使して、場面や状況に応じて相手や周りの人たちの心の状態を感じ取ることができるようになります。また、3才くらいから子どもは自分や人のために「うそ」をつくようになり、「うそ」自体はあまり良いことではありませんが、「うそ」をつくということは、「感情の表現を統制する」という高度な能力でもあります。そして、このような能力が融合して「自分で自分の行動をコントロールする力」である「自律性」が3才・4才あたりから急速に伸長していきます。さらに「ごっこ遊び」を3才くらいからやり始め、それによって想像的な遊びをするようになると共に、「真偽を棚上げにするコミュニケーション」という高度なコミュニケーションを身に付け、人とかかわる範囲も大人中心から、子ども同士のかかわりに広がっていきます。

 つまりは、3才から「人のことを考え始める」ための重要な能力が伸びていくということです。子どもを育てる立場からすると、3才以降、4才、5才とさらに重要な能力が育っていきます。

 8月23日(日)の療育セミナーでは「人とかかわっていく」ための重要な説明をし、3才以前の発達の遅れがイコール「障害」ではないこと、そしてそれらの発達をどのように伸ばしていくかをお話しする予定です。