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歌いたいのは「おもちゃのチャチャチャ」

2020/04/13(月) 16:10 | izawa

 今から35年くらい前でしょうか、北海道の養護学校の先生になり、オホーツクの方の地方の小さな施設内分校にいました。施設内分校なので知的な障害の児童施設の子どもさんたちが通っていました。

 その時小学部の担当で、その中の女の子が病気になり、旭川の病院に入院しました。今思うと多分日曜日の休みに日だったと思いますが、車でその病院にお見舞いに行きました。病室の中には、それぞれの子どもさんごと、柵のついた子供用ベッドがありました。

 入院していた女の子のところへ行き、しばらくして小さいピアニカを右手で弾いて、いつも学校の朝の会で歌っている歌や手遊び歌を歌いました。ちなみに、私は教師になって初めてオルガンの練習を始めました。すると、部屋の子どもさんたちが自分のベッドの中で、歌っているこちらの方に集まって来るではありませんか。

 「あっ、そうか。今までピアノやオルガンをろくに弾いてこなかった自分のような教師の、ピアニカの伴奏や歌でも、子どもたちはよろこんでくれるんだ。」

 それまで、他の先生や父母、そしていつも教えている子どもたちの前でも、人前で歌ったり手遊びをすることが恥ずかしくて仕方ありませんでしたが、その経験から変わりました。「こんな下手でも、自分の歌や手遊びやオルガンの伴奏を楽しみにしてくれる子どもたちがいるんだ。」そう思えたとき、自分への意識過剰がなくなりました。「自然にやればそれだけで子どもは楽しみにしてくれる。失敗して、子どもたちにとっては楽しいことだ。」

 あのときの子どもたちとの想い出は、今でも勇気をくれます。

 さて、カラオケで歌える歌は何曲かあります。しかし、もし幼稚園や保育園などの子どもさんたちの前で、唯一、オルガンの伴奏をしながら歌えそうなのが、「おもちゃのチャチャチャ」です。そういう場面はもちろんあまりないとは思いますが。もしあったら楽しいなとこっそり思っています。しかし、残念ながら今は練習不足。なんとか歌だけでもとひそかに練習をしているところです。