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ピアジェの認知発達論:知能の発生的段階説  2、認識の働き ★シェマ

2009/01/26(月) 10:40 | izawa

◎シェマとは

 → 「自分が引き起こせる行動の型」

   「行動を可能にしている基礎の構造(下書き)」

◎シェマの種類

 ・動作シェマ

 ・表象シェマ

 

◎動作シェマの例

 ○手を閉じる、開く     ○手で耳を引っ張る   ○手で頭をたたく

 ○目を開ける、閉じる   

 ○(赤ちゃんが)口をぱくぱくする

 ○(赤ちゃんが)バイバイと手を挙げ振る

 ○(赤ちゃんが)物を口の中に入れる

 ○(赤ちゃんが)物をつかむ     等

   

◎表象シェマの例

 ○猫の概念を頭に浮かべる

 ○頭の中で、猫はどのようなものかを定義する

 ○母親の顔を思い浮かべる

 ○母性とは何かを考える

 ○三段論法

 ○数学の操作、ものの考え方

 

★動作と表象という一見かけ離れたものを、「シェマ」という考え方の中で統合し  ていく、というところが、ピアジェの優れた点であり、特色でもある。

★赤ちゃんは、イメージや概念をもっていないけれど、「動作シェマ」といったものが、我々の概念やシェマと同じような役割をしている。

★子どもにおいて、感覚運動的動作(動作シェマ)が果たす役割と、我々が高次の思考の中で概念が果たす役割・働きが別個のものではなく、知能としては一つの連続性がある。

 

◎教育的示唆

  「模倣」 → 調節

  「遊び」 → 同化

 

*例えば「ボールを投げる」という運動機能を育てる。

(1)「ボールを両手で下から投げる」

 ・大人が柔らかいスポンジボールを「両手で下から投げる動作」を子どもに見せ、「模倣」させる。(調節)

     ↓

 ・いろいろな大きさ、固さのボールを使って、「ボールを両手で下から投げ」遊ぶ。(同化)

     ↓

(2)「ボールを両手で上から投げる」

 ・大人が柔らかいスポンジボールを使い、「両手で上から投げる動作」を子どもに見せ、「模倣」させる。(調節)

     ↓

 ・いろいろな大きさ、固さのボールを使い、「ボールを両手で上から投げ」遊ぶ。(同化)

 

*子どもの行動調整や運動機能を育てる、ということは「調節」の」問題である。

 

★ピアジェの発達論において、

○認識(知的機能)の発達は、「シェマの発達論」である、と言える。

○人間はシェマの集合体であり、シェマの使い手である。

○シェマ同士どのように構造化され(体制化、秩序化)、より高次の適応が作られていくかを理論化しようとした。