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ピアジェの認知発達論:知能の発生的段階説  1、発達のかたち

2009/01/07(水) 02:31 | izawa

 私たち、療育教室 楽しい広場の大きな特徴は、「子どもの発達段階に応じた意図的な働きかけを行い、子どもの知的な発達を促す」という点です。その基準となる、子どもの発達の過程をみるときの、基本的な理論としているのが、ピアジェの認知発達論です。ピアジェの理論は膨大で、年代によってもその内容が変わっていきますが、楽しい広場が基本としているのは、「知能の発生的段階説」です。

 実は、楽しい広場のホームページ、及びブログの中で、個別の内容で一番多いのが、以前ブログで書いた「ピアジェの認知発達論の特徴」なのです。ものすごく、関心が高いことが分かりました。そこで、今回は、楽しい広場の基本理論としている「ピアジェの知能の発生的段階説」の特徴について、以前より細かく述べていきたいと思います。

 これから、何度かに分けて、述べていきます。なお、これについては、「村井潤一編:別冊発達 4、発達の理論をきずく、ミネルヴァ書房、1986」の中の岡本夏木氏が執筆された、ピアジェについて書かれた論文をまとめる形で、ここに述べていくことをご了承ください。

★まず、最初に、ピアジェの発達心理学の立場についてです。それまでの発達心理学で課題となっていたのが、「発生(知能の発生、注:伊澤)と構造の関連性」についてです。大きく分けると、連合主義心理学や行動主義を基本とするアメリカの学習心理学に代表されるところの、発生は考えるが、構造は考えていない経験論や、人間の知覚体制には、すでにはじめからある知的構造が備わっていて、人はその構造に従ってものを見、ものを聞いていくのであって、その構造に発達的変化は見られない、とするゲシタルト心理学があったが、ピアジェはそうではなくて、「発達の問題とは、構造の問題とそ発達的変化の原理ということを同時に考え、解明していく、という心理学であるべき」と考えた。

★ピアジェの有名な言葉に「構造から出発して構造に終わる」というものがある。それは、ある知的構造が次の知的構造へ変わっていくということであり、どう変わるかというと、ある構造から次の構造へ「変換」していくことであり、その「変換」は「行為」をとおした「構成」によるとした。

★ ピアジェの行為とは~個体と環境の相互作用(交互作用)であり、個体と環境は不可分な一体をなしている、というのが基本的な見方である。そして、その「行為」をとおして、次々と構造を常に構造している、とする。

★その「行為」を「作用」という点から見ると、同化作用・調節作用・両者の均衡化から成っているとする。