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自閉症の迷信 「天才は自閉症?」

2019/09/03(火) 16:49 | izawa

 2才や3才でひらがなやカタカナ、アルファベット、数字が読めるというお子さんがおられると思います。楽しい広場にこれまで来られたお子さんで、2才代で数字を100までを含め、すべて読めたというお子さんがいました。でも、そういうお子さんがどうして、楽しい広場の相談に来られたのでしょう?それは、実は「ことばの遅れ」で相談に来られました。来られた時は3才を超えていましたが、会話がうまくできないということでした。そのお子さんの成育歴をお聞きすると、記憶力が抜群に良いことが分かりました。これは、今までも何度もお話ししてきました、脳の認知処理機能のうちの「同時処理機能」がとても強いということが考えられました。
 同時処理機能とは、「複数の情報をまとめ、視覚的、運動的な手がかりを使って全体としてとらえ処理していく」という能力です。端的に言いますと写真を撮るように情報を処理していく、というようなものです。ですから、一度行った場所、道順、商標やマーク、キャラクターなどを視覚的に記憶しやすいのですね。そして、文字や数字も視覚的に覚えやすいのですね。ですから、2才、3才で文字や数字、アルファベットをすべて読めるということも可能であると考えます。こういうお子さんのお母さんにお聞きすると、「自分の子どもは天才ではないかと思った」と口をそろえてお話ししてくださいました。

 ただ、発達相談機関などでは、「天才=自閉症」という見方をする方が多いようです。天才がなぜ、自閉症なのか?
 そう見られている理由は、さきほど、楽しい広場の相談に来られたお子さんの話の中に含まれています。つまり、天才と思われたのに、「ことばが遅れる」ということです。特に3才、4才、5才になっても会話がうまくできない、質問にうまく答えられない、友だちとうまく会話ができないなどです。そして、こういうお子さんが発達相談機関に相談されたり、病院に受診されると「自閉症」の診断や可能性があるという所見をもらうことが多くなります。

 障害以外から発達の不安を考える「療育教室 楽しい広場」は、そのことばの遅れの原因が障害ではなく、物事を順番に記憶する力が弱いのではないかと考えました。さきほどお話しした「同時処理機能」の他に「継次処理機能」という脳の認知処理機能を人間はもっていると言われています。「継次処理機能」とは、「連続した刺激を聴覚的、言語的な手がかりをを使って、一つずつ順番に分析して処理していく」という能力です。
 通常人間は「継次処理機能」の方が強いと言われていますが、同時処理機能がとても強い子どもさんの場合、視覚的に情報を処理しがちなので、この順番に記憶して情報を処理していくことが少なく、苦手になるようです。
 そのため、同時処理機能が強い子どもさんのほとんどが、絵本を読みたがりませんでした。絵ではなく、ストーリーとして、順番に記憶していくのが苦手で、経験もしていませんでした。この「継次処理機能」は会話をするときに重要ですね。会話は順番のやり取りです。ですから、会話がうまくできない、苦手ということになると考えました。

 この改善策として、順番にものごとを記憶していく遊び、つまり、絵本の読み聞かせ、手遊び、リトミック、絵カードやトランプを使った順番あてゲームなどをお母さん方に提示しています。

 最後のもう一度、天才=自閉症ではないということです。