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「お母さんと物を使って遊ぶ」(3) 心の理論の発達

2019/05/10(金) 12:07 | izawa

 「お母さんと物を使って遊ぶ」ことが重要な理由の3つ目が、「心の理論の発達」ということです。

 「心の理論」とは、「他の人の気持ちや心の状態を感じ取り(共感性)」、その上に、「相手の心の動きを推測し、解釈し、行動を予測する能力」のことを言います。目に見えない心の動きを推測し、解釈し、その上に立って行動を予測するので、「理論」と呼ばれています。
 この「心の理論」は、認知心理学の立場から言われていることですが、この能力が人のコミュニケーション、ことば、そして、人とかかわる力の発達に重要な役割を果たしています。この力は、1才ころから発達すると言われています。

 さて、「お母さんと物を使って遊ぶ」とき、例えばパズルで遊ぶとして、お母さんとやり取りをしながら、例えば、「これはアンパンマンのマントかな?」「そこはちょっと違うかな」「この色はばいきんマンかな?」などのことばを聞きながら、あるいは、ことばの調子を聞きながら、あるいは表情を見ながら、ピースを当てはめていきます。つまり、お母さんの声や表情など感じ取りながら、「このピースはここでいいのかな?」と予測していきます。これが続くと、心の理論はもちろん、ことばも覚え、コミュニケーションの経験になっていきます。

 このようにして、「お母さんと物を使って遊ぶ」ことは、「ものやお母さんをよく見る」ことを通して、感覚の統合、ことば、そして、人とかかわる力の基盤である「心の理論」の発達を伸ばしていきます。