ナビゲーションメニューへ

障害以外の原因を考える(3) スケジュールの変更を嫌がる

2019/04/19(金) 11:30 | izawa

 「スケジュールの変更を嫌がる」について、まず、アセスメントチェックシートのチェックの段階を見てみましょう。

【スケジュールの変更を嫌がる】
(支援有)
 ・予定変更などに対する緊張感や不安が強く、個別にかかわって参加を
  支えることが必要である。
 ・予定の変更を受け入れるまで時間を要し、教師がそばについて個別に
  対応することが必要である。
(支援無)
 ・初めての行動に期待をもって参加する。

 「スケジュールの変更を嫌がる」も、前回の「初めての活動や行動が苦手」と同様、大人でも当然あり得ることです。大人の場合、生活経験がそれなりにあるにもかかわらず、上記の「支援有」の状態であれば、障害や病気を疑ってもおかしくありません。それは、通常よりも強い緊張感、不安感をもっていること、それから、こだわりが強すぎるのではないか、ということです。

 ところが、これをそのまま幼児に当てはめると、その子どもさんの状態を把握し、判断する場合、大変な間違いを起こす可能性が大きくなります。まだ、生活経験の少ない幼児期の子どもさんで、初めての活動や予定変更に期待をもつ子どもさんもいるでしょうが、逆に緊張や不安をもったり、嫌がる子どもさんがいてもおかしくありません。子どもは好奇心をもってどんどんいろいろなものに取り組んでいきますが、経験が少ない分、緊張や不安もあります。前回もお話ししましたが、子どもさんによっては緊張や不安が強い子どもさんもいます。

 では、そういう子どもさんが障害かというとそうではありませんね。なぜか。強い緊張感や不安感は、これから生活経験を重ねていくことで、いろいろなことを学習し、日常生活に支障がなくなっていきます。その時の配慮として必要なのが「安心感」です。それは、先生が個別に対応してあげることかもしれませんし、時間をゆっくりとってあげることかもしれません。そういう安心感の中での経験、学習が子どもさんを成長させ、スケジュールに変更があっても、問題なく過ごせるようになるということです。

 大人と子どもの大きな違いが、「経験し、学習する」ということです。発達が成熟している大人と違って、子どもは、発達が成熟途上なのです。つまり、子どもさんに個人差で遅れがあったとしても、「経験し、学習する」ことで発達し、成長していきます。

 今回の「スケジュールの変更を嫌がる」子どもさんがいた場合、「安心感」をもたせながら、そういう場面での経験をさせること、そして、日常の生活の中での遊びや活動の経験の中で、体を動かして遊び、考える力を伸ばし、コミュニケーション能力を伸ばすなどの全体的な発達を伸ばすことによって、「スケジュールの変更を嫌がる」ことも少なくなるでしょう。

 今、子どもさんが「スケジュールの変更」を支援が必要なほど嫌がったとしても、それが即「障害」に結びつくことではないこと、子どもはこれからまだまだ成長段階であること、子どもに「安心感」をもたせて経験させること、そして日常生活の中での全体的な発達の向上が、「スケジュールの変更を嫌がる」ことへの解消につながっていくのです。