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札幌あおば幼稚園第4回 子育てセミナー 講演「友だち関係の広がり方」

2018/11/11(日) 17:40 | izawa

 少し前になりましたが、先月の10月20日(土)に、札幌あおば幼稚園の第4回子育てセミナーで講演をさせていただきましたので、その要旨をお伝えします。

《テーマ》 「友だち関係の広がり方」

★友だち関係を作るための発達的要素
1 認知的発達
2 人とかかわる力とコミュニケーション能力
3 自分をコントロールする力(自律性)

 

★友だち関係ができ始める時期
 基本的には、4才くらいからでき始めると考えられる。

 

★友だち関係ができるための発達のポイント

1 心の理論の発達
  → 他者の意図(心の状態や考え)を推測する力
 1才~1才半くらいの時期に、「意図的身振りコミュニケーション」が表れてきます。それは、自分とお母さんのほかに、おもちゃなどの「物」が媒介となり、お母さんの意図を読み取ったり、自分の意図を伝えるものです。
 例えば
(1)自分が持っている物をお母さんに差し出して、見せる。 
           (showinng)
(2)自分が持っている物をお母さんに手渡しする。
   (giving)
(3)面白い物や目についた物をお母さんに知らせる。(pointing)

 これが言葉の発達につながり、人とかかわっていく力の基盤になります。 

2 ごっこ遊びの出現
 いわゆる、おみせやさんごっこ、先生ごっこなどの遊びです。ごっこ遊びがもつ意味は大きく二つあります。
(1)想像的な遊びが広がっていく。
(2)現実にとらわれないで表現するという、高度なコミュニケーション
   ができてくる。
    → 例えば、土で作った塊を「おにぎり」とお互いに仮定して遊
      んだり、プラスチックのおもちゃ用のカップの中に、何も入
      っていないがお互いにオレンジジュースと仮定して遊んでい
      る。
 これらのことが、人とのかかわりを豊かで高度なものにしていきま
 す。

3 意図的主体
 ちょっと難しい言葉ですが、意味は
  → 「他者も自分と同じように、いろいろなことを感じ、考え、決め
     て行動している存在であることを理解する。」
ということです。この前提があって初めて高度な人とのかかわりが可能になります。

4 友だちという真剣勝負
 3才くらいまでは、お母さんを中心とした大人とのかかわりが中心ですが、ごっこ遊びあたりを契機にだんだん友だち同士とのかかわりに進んでいきます。大人とのかかわりの大きな違いは、大人は自分に合わせてくれますが友だちは合わせてくれません。文字通り真剣勝負です。この経験を積み重ねていくことによって、友だち関係は広がっていきます。

 

☆友だちと遊べない子どもさんとは?
 友だちとという真剣勝負のかかわりの段階で、つまづいたり足踏みする子どもさんはいますが、基本的には経験を積んでいけば広がっていきます。その他に、大人は意識できていても友だちをまだ意識できていない場合があります。例えば、おうちに帰ってきてお母さんが聞いても友だちの名前が全然出てこなかったり、一緒に遊んだということが話に出てこない場合です。こういう場合は、幼稚園や保育園あるいは家庭で、大人を媒介として他の子どもさんと遊ぶ経験を積み重ねていくことが必要と考えられます。