ナビゲーションメニューへ

発達療育の特徴 その2 :発達心理学を用いる

2017/08/16(水) 20:40 | izawa

 現在の日本の多くの発達相談、早期療育では、ティーチプログラムに代表されるような、行動分析を用いる、行動主義という考え方が主流です。端的に言うと、主観的な概念の使用を禁止し、外から見える行動から全てを記述しようとする、心理上の立場、考え方です。

 それに対し、「発達療育」では、発達心理学を用います。発達心理学とは、目に見えない心の働きが、乳幼児期からどのように発達していくかを考え、明らかにしていくものです。現在の日本の多くの早期療育では、目に見える行動を重要視し、発達心理学の要素が影をひそめています。「発達療育」では、行動主義という考え方をもちろん否定はしませんが、「目に見えない心の働き」というものを明らかにしていく、発達心理学を重要な要素としています。そこが大きく違います。

 具体的な例で分かりやすいのが、自分の思う通りにならなければ、大声を出して癇癪を起こすような、「感情のコントロールができない」子どもさんに対する対応です。日本の多くの早期療育の現場では、子どもさんは障害なのだから、感情がコントロールできないのは、自分の状況や環境を理解できないためだと考え、子どもさんの周りの環境を分かりやすくする(構造化と呼んでいる)することにより、対応していこうとします。

 それに対して「発達療育」では、一般的な子どもの発達の流れを考えると、3才から4才にかけて、「自分で自分の行動をコントロールする」という、自律性が急速的に伸長します。言い換えると、「自己主張と自己抑制のバランスが取れる」ということです。ところが、子どもさんによっては、いろいろな理由があるのですが、小さいときから、「待つ」「我慢する」という、自分を抑える経験をしていない子どもさんがいます。つまり、自己主張はたくさんするのですが、自己抑制ができないのです。そういう子どもさんの多くは、感情のコントロールができなくなる、と考えられます。であれば、感情をコントロールするためには、「待つ」とか「我慢する」という、「自分を抑える」経験を増やしていく、ということが考えられます。

 このように、療育教室 楽しい広い場が推し進める「発達療育」と、日本の多くの早期療育では、考え方が大きく違います。しかし、療育教室 楽しい広場における、この10年間の療育相談や実際の療育を通じ、子どもさんが大きく成長された事例がどんどん増えてきました。子どもさんの成長こそが、「発達療育」の考え方や具体的な方法論の有効性を証明する、ということなのです。