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日本の早期療育には、子どもを教育する人が必要なのです。

2016/12/31(土) 17:34 | izawa

 いよいよ、平成28年、2016年も、大晦日となりました。お忙しい大晦日をお過ごしの方、そして、久しぶりにゆっくりとした大晦日をお過ごしの方、様々な過ごされ方をされていることと思います。

 

 さて、今の、日本の早期療育に一番必要なことは、発達の遅れがある子どもさんの発達を伸ばし、行動に問題がある子どもさんの行動を改善するための、具体的な理論、そして方法、そしてそれを実践する指導者です。

 今の日本の早期療育の主流は、「福祉」の考え方です。つまり、子どもさんは障害児である、というところからスタートします。公的なお金が使われている、児童療育施設、つまり、児童発達支援事業所、放課後等デイサービスなどは、児童福祉法によって、「障害児」の子どもさんのための施設です。逆にいうと、障害はないが、発達に不安のある子どもさんを療育するところが、ほとんどありません。実は、ここが、今の日本の早期療育の大問題なところなのです。

 「発達に遅れがある」=「障害がある」ではありません。しかし、今の早期発達相談、そして、早期療育の多くは、イコールとして考えています。しかし、普通の、まっとうな療育であれば、そんなことは考えられません。子どもさんの発達の遅れには、障害の他に、「発達の個人差」「何らかの理由による経験の少なさ、弱さ」「生活環境による経験の偏り」などが考えられます。療育教室 楽しい広場は、そういう視点から、子どもさんの発達の不安を考えていきます。

 もう一度「福祉」の考え方に戻りましょう。福祉の考え方を端的に言うと「支援する」ということです。子どもさんには障害がある、そのために将来、例えば、ことばの発達は大きく遅れるだろう、でも、障害があったとしても、将来豊かな生活をするために、生活のスキル(技術)を小さいうちから身につけよう、ということです。

 しかし、お気づきと思いますが、この支援の考え方では、子どもさんたちは、障害があろうとなかろうと、例えば、3才で発語が5個くらいしか出ていない子どもさんに対して、当たり前のこととして、言葉を出していく指導をしなければいけないのに、それをしません。障害があることを前提としているからです。自分の思う通りにならなければ、大騒ぎをする子どもさんに対して、障害があろうとなかろうと、感情をコントロールするための指導をしなければいけないのに、大騒ぎするのは障害のためだとして、環境を変えることばかりを重視し、感情をコントロールする力を育てません。

 発達に不安のある子どもさんたちを成長させていくためには、「福祉」の考え方では、ダメです。子どもを育てる、という「教育」でなければなりません。適切な子どもさんの発達の状態の把握、原因の解明、適切な指導方法の明示と実践です。しかし、これまで、何度も申し上げてきたように、それをする指導者があまりにも少ないのです。それを、どんどん増やしていきたい。当たり前の療育する指導者です。この場合の「療育」と言う言葉は、発達に不安のある子どもさんに対する働きかけ、指導という意味で使っています。楽しい広場で行っている「発達療育」は、その方法論の一つに過ぎません。いろいろな方法があってしかるべきです。しかし、その目的はただ一つ、当たり前の療育をするためです。

 来年は、当たり前の療育を日本中に広げていくための第一歩の年にしたいと思っています。今年一年の積み重ねが、来年につながるように、これからも、しっかりと実践をしていきたいと思います。今年、一年ありがとうございました。