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言葉が遅れる原因 7~ 緊張や不安が強い

2023/10/02(月) 13:32 | izawa

緊張や不安の強いお子さん 

お子さんによっては、幼児期から初めて会う人に対する不安感・緊張感がとても強いお子さんがいます。

 発達的にはハイハイをし始める6か月くらいから、2才・3才くらいの間に、お母さんやお父さん、更には家族の人たちとの愛着関係(緊密かつ情緒的な結びつき)が深くなるにつれ、家族などの見慣れた対象以外の見知らぬ人の働きかけには、かたくなに応じなかったり、恐れとか逃避の反応を示すようなことも生じてきます。

 次に3才頃を過ぎるころから、愛着関係の対象が家庭外の人物や仲間などに広くなるにつれ、不安感や緊張感は薄らいでいきます。

 しかし、3才を過ぎ、4才あるいは5才になっても、人見知りや人に会うときの緊張感が強いお子さんがいます。

 

不安や緊張の原因

 では、このようなお子さんの「障害以外」の原因をっ考えてみましょう。考えられるのは、上記の2才・3才くらいの間の時期の、家族などの見慣れた人以外に対するかたくなさや「不安感」をそれ以降も何らかの理由で引きずっているのではないか、ということ、そしてそれは発達心理学で言う「気質」が影響しているのではないか、ということです。

 「気質」とは、子どもがもってもっている「生得的(生まれつきもっている)個性」という意味で、具体的には「ストレス耐性の弱さ」「苦痛の感じやすさ」「泣きやすい」「怖がりやすい」「ぐずりやすい」などです。

 4才・5才・6才になっても人見知りが強かったり、緊張感が強かったりするお子さんは、それらの中の「怖がりやすい」などの「気質」がなんらかの理由で影響を与えているのではないかと考えられます。

 そして、そのようなお子さんはコミュニケーションの経験がどうしても少なくなるので、言葉が同じ年令のお子さんたちより遅くなると考えられます。

 

改善の方法

 改善の方法としては、お母さんを中心に家族の方々が日常生活の中で、不安や緊張感を取ってあげて、リラックスして安心感をもった状態で接していくことを積み重ねることが重要と考えます。

 そして、幼稚園や保育園などに通っているようでしたら、担任の先生と確認をしながら、同様な対応をお願いしていくことが必要と考えられます。

 大人が不安感や緊張感をとり、安心した状態で接し、コミュニケーションをとることによって、人見知りや緊張感が取れていくと考えられます。