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ことばの遅れの原因  「のびのび育てる」

2023/05/10(水) 13:09 | izawa

 1才代、2才代、3才代、4才代と子育てをされているお父さん、お母さんで、お子さんたちを「のびのび育てよう」と心がけて子育てをされている方々もおられると思います。

 具体的には、子どもさんたちがやりたいことをどんどんやらせてあげて、子どもさんが毎日気持ちよく、笑顔で元気に喜びがたくさんあるように過ごしてほしいと子育てをされているようなイメージです。

 そういう場合、どうしても子どもさんが嫌がるようなことはさせず、子どもさんの行動に制約をつけず、できるだけ自由に行動をさせているかもしれません。

 実は、療育教室 楽しい広場の発達相談で子どもさんの言葉の遅れの相談の中で、お母さんにお話を伺っていくと、お家で子どもさんを「自由にのびのびと」と育てていると、お話をされる場合がよくありました。「よくあった」ということは、お一人やお二人ではなくもっともっとたくさんあるということです。

 では、なぜ「自由にのびのびと」と子育てをしたとき、子どもさんの発語やその後の言葉の発達が遅れるのでしょうか?

 それは、子どもさんとお母さんとの間で「しゃべる必要がない」からだと考えます。子どもさんは、ほとんど自分の思う通りに行動し、生活していますから、お母さんに何かを伝えるということが極端に少ないと考えられます。ということは、言葉の発達でとても重要な「お母さんと伝え合う」という経験が極端に少ない、ということになります。子どもさんは、お母さんに「伝えよう」と思う機会が極端に少ないということですから、発語やその後の言葉の遅れの可能性はとても高くなるということです。

 こういう場合は、お母さんと遊ぶ、お母さんが子どもさんに話しかける、そして子どもさんに「待つ」とか「我慢する」という自分を抑える経験をさせて、嫌が上でもお母さんと伝え合う機会を増やしていくことが必要であると考えます。