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言葉の遅いお子さんには、手遊びをお勧めします。

2022/07/13(水) 13:31 | izawa

 家の近くの幼稚園からよく、園児たちや先生の元気の良い歌声が聞こえてきます。その中に「おはようのうた」があります。

 「せんせい おはよう  みなさん おはよう
  おはなも にこにこ わらっています
  おはよう おはよう」

 私(伊澤)が40年前新任の養護学校教諭として勤務をした時、小学部の低学年を担当したのですが、そのとき、幼稚園で使われていた歌や手遊び歌を必死に覚えました。そのとき、いつも朝の会の時に歌っていたのがこの「おはようのうた」です。今でも、たくさんの幼稚園、保育園、こども園で歌われていると思います。

 少なくとも40年間は歌われ続けているこの歌、子どもたちは毎年毎年変わっていきますけれど、どの時代の子どもたちにも歌われてきた「名曲」でしょうね。

 

 さて、私が「おはようのうた」とともに必死に覚えた手遊び歌。「げんこつ山のたぬきさん」「おべんとうばこ」「焼き芋グーチーパー」などの手遊び歌も、たぶん40年以上は歌い継がれてきた「名曲」たちですね。

 この名曲たちと一緒に行う手遊びですが、2才・3才で言葉が少なかったり、会話がなかなかスムーズにできないような子どもさんには、大いにお勧めです。

 理由は二つあります。

 一つは、手遊びをするとき子どもさんたちは、目の前の先生やおうちではお母さんの様子を見ながらやります。そういう時、先生やお母さんは無表情にはしませんね。声や表情、動作などを使って、楽しく盛り上げながら手遊びをやってくれます。子どもさんたちは大人と違って、義務でやるわけではなく、だんだん楽しくなって自分もどんどん手遊びを模倣していきます。相手の楽しさを感じ取り、その楽しさを手遊びで表現していくことによって、「伝え合う」というコミュニケーションの根幹がどんどん動き出してきます。これが、「言葉で伝える」ことにつながっていきます。

 二つ目です。手遊びは、動作や歌を順番に記憶し、それをまた順番に再生していきます。その順番に記憶し、それをまた再生していくという機能を使うのが、「会話」です。言葉は出ていても、なかなか「会話力」が伸びていかない子どもさんには、この順番に記憶していく力が弱い場合が考えられます。最初は、手遊びに気が向かないようなお子さんもいるかもしれませんが、お母さんや先生がうまく盛り上げて楽しく手遊びが出来てくると、順番に記憶していく力がどんどん伸びていくと思います。是非、お試しください。

 今回は以上です。