ナビゲーションメニューへ

ブログ

2020/02/11(火) 14:02 | izawa

 発達心理学では、本来子どもには、子ども自身の生得的個性としての「気質」というものがあると言われています。具体的には、ストレス耐性、苦痛の感じやすさ、泣きやすさ、恐がりやすさ、ぐずりやすさ、あるいは恐がりにくい、泣きにくいなども考えられます。

 一般に発達心理学では、親子の間で形成されるような緊密な情緒的な結びつきのことを「愛着関係」と呼んでいます。この愛着関係の中で、乳児には、お母さんを基本とする特定の対象と緊切な関係を確立し、維持して、飢えや乾きなどの基本的な欲求を充足させるために、基本的な行動パターン(しがみつく、泣く、後追いをする等)が生得的に備わっているのではないかと考えます。(英国の児童精神科医 ボウルビィ:1969)

 その基本的な行動パターンを「愛着行動」と言います。この「愛着行動」を伴う親(主に母親)と子の愛着関係には、実はいろいろなタイプがあると言われています。その変化の要素が「母親の特徴」であり、子どもの「気質」です。

 「母親の特徴」としては、大まかには、子どもからの働きかけに拒否的であったり、子どもとの関係を調節することが不得意だったり、子どもの状態の変化に敏感で子どもに対して安定的な対応をするなどのタイプが考えられます。

 さて、このようにいろいろな要素が絡み合って親子の愛着関係が出来上がっていくと考えられるのですが、今回ここでなぜ「気質」を取り上げたかと言いますと、「気質」の個人差ということと、子どもさんの発達の不安との関係について、考えたかったためです。

 今回取り上げるのは、人見知りが激しい、場所や人によって緊張や不安感が強いというお子さんたちです。現在、こういうお子さんたちは、相談機関や病院などでは、「発達障害」と言われることが多いです。対人相互関係がうまくできていない、それは原因が障害だからだということなのでしょう。

 こういうお子さんたちを、「障害以外から原因を考える」のが、楽しい広場の発達療育です。

 基本的に、人見知りが強かったり、人に対して緊張や不安が強いというのは、人に対して関心や意識があるということです。それが、マイナスの面に強く出ていると考えられるのですが、これが適切な働きかけをして、バランスのとれた対人関係になれば、自閉症スペクトラムのような発達障害ではない、ということになります。

 そういう時に、では今の人見知りや緊張・不安の強さの原因は何か?という時に考えられるのが「気質」なのです。

 一般的に、6か月から2才・3才ころまでは、特定対象に対する選好が強まり、人見知りや分離不安が顕在化してくると言われています。もし、子どもさんが特に「恐がりやすい」子どもさんだとしたら、それが強く出たり、その後もそういう状態が続くかもしれません。

 そういう子どもさんに対して、お母さんを中心に周りの大人が、「安心感」をもって接していくことにより、子どもさんが人とのかかわりに「自信」をもち、人見知りや緊張・不安が取れていきます。そうであれば、その子どもさんは、発達障害ではなく、原因のある「発達の遅れ」あるいは「不適応行動」であったと言えるのです。

 「障害以外の原因」の一つとして考えられるのが「気質」なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/01/31(金) 13:25 | izawa

 あさっての2月2日(日)は、療育教室 楽しい広場の 個別療育相談と、ことば伸び伸び教室を開催いたします。

 お子さんの言葉の遅れや、多動、かんしゃく、友だちと遊べない、こだわりが強い等の発達の不安を、障害以外から原因を考えて、その原因に応じた適切な働きかけを行い、発達の不安を改善していきます。

 また、小学生、中学生の不登校のお子さんについて、学校や福祉面の対応、今後進路などについてご相談をお受けします。

(会場)札幌市社会福祉総合センター 第1会議室

(時間)9:00~16:00

(料金)1時間 3000円

(申し込み方法)電話かメールでお申し込みください。

  電話  011-896-3204

  メール  tanoshi:ryouiku@gmail:com

 

 

 

 

2020/01/27(月) 18:08 | izawa

 療育教室 楽しい広場は、今年度2019年度(令和元年度)で活動を始めて13年になります。その間、個別療育相談やことば伸び伸び教室で延べ2000人以上のお子さんと、そして多くのお母さん、お父さんとお会いしてきました。

 今、ここまでやってきて深く思うことがあります。

 これまでに、多くのお母さん、お父さんが、発達に不安をもつお子さんを連れて、お金を払って、なぜ、わざわざ 療育教室 楽しい広場に来られたのか? 

 その多くは「自分の子どもは本当に障害があるのか?」「これからどう育てたら良いのか?」という想いをもって来られたということです。

★「本当に障害?」
 わが子を目の前にして、こう思われたお母さん、お父さん、さぞたくさんおられるでしょう。これまで、来られた発達に不安をもつお子さんたちで、実際に障害をもつお子さんもおられましたが、多くは、障害が原因とは思われないお子さんたちでした。

 では、なぜ、そういえるのか?

 それは、認知、言葉、人とのかかわり、情緒などの発達の大きな流れを基本において、目に前にいるお子さんが「何ができて、何ができないのか」を、お母さんやお父さんのお話をお聞きし、実際に目に前で一緒に遊んだりして、できるだけ正確に発達段階を把握してきたからです。そして、実際に発達の遅れの原因を説明し、そこから、では実際にこれからどう育てたら良いかをお話ししました。ことば伸び伸び教室で、継続的に指導を行い、成長していかれたお子さんもたくさんおられます。お母さん、お父さんには、それがお子さんの成長の証明でもあります。

 今の日本では、発達に不安をもつ子どもさんの早期療育は、児童福祉法の中の、障害児通所支援に属する、児童発達支援事業所(幼児)や放課後等デイサービス(学童)が中心ですので、基本的に「障害児」になって初めて早期療育が始まる構造になっていますので、発達の不安=障害というイメージが強いですが、細かくお子さんの発達を見ていくと、障害以外の原因はたくさんあります。

 

★「これからどう育てたらいいの?」
 今の多くの早期療育機関では、療育に通ってくるお子さんは「障害をもっている」ということを前提としています。筆者も5年間勤務した札幌市の放課後等デイサービスの研修で、そのように研修を受けました。自分のお子さんに「本当に障害があるの?」と感じている親御さんは、「障害を認めない親である」とこれも研修の折に、ある講師の方がおっしゃっていました。そして、多くの早期療育機関では、「障害ありき」からスタートし、遅れている発達は「障害なので大きくこれから伸びない」という前提で療育を行っていきます。

 療育教室 楽しい広場の療育は、それとは、全く違います。
 療育における出発点で子どもさんの現状(現在の状態)を調べ、同じ年令の発達段階と比較して、今「何ができて、何ができないか」を明確にし、そこから、大人や子どもさんたちとのかかわりの経験を中心とした療育を直接的・間接的に開始し、そこから発達の評価を行いながら、お子さんの発達の不安を改善していきます。
 この療育では、「障害がある、ない」にかかわらず、発達を伸ばし、不適応行動を改善していきます。自分と同じ年令の発達段階に近づき、追いつく療育を行います。

 

★これからの早期療育
 現在、療育教室 楽しい広場が推し進めている早期療育を「発達療育」と呼んでいますが、この「発達療育」を日本全国に広げていきたいと努力しております。
 現在、楽しい広場では、約40くらいの発達の不安の項目を取り上げ、それぞれの障害以外に考えられる原因、そして、その原因に応じた改善の方法を冊子としてまとめる作業を進めています。来年度中にはぜひ、作り上げ、皆様に使っていただきたいと考えております。

 「障害」以外から発達の不安を考える、教育としての早期療育であります「発達療育」を、実際の子育てに、そして、幼稚園・保育園の幼児教育に、さらに早期療育機関で使っていただけますよう努力する所存です。

 どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/01/21(火) 14:17 | izawa

 令和2年2月の個別療育相談とことば伸び伸び教室は、2日(日)に行います。

★2月2日(日)9:00~16:00

 (会場)札幌市社会福祉総合センター 第1回会議室

 (料金)1時間 3000円

 

★療育の特徴
 「障害」以外から、子どもさんの発達の不安の原因を考え、子どもさんの発達の状態に応じて適切な働きかけを行い、発達の不安を改善していきます。

★障害以外の原因とは?

 言葉が遅いとか、多動で落ち着きがないとか、周りが分からない宇宙語を話している、興味が狭くて同じ遊びしかしない、など、幼児期の発達の不安はたくさんあります。発達相談や病院などに行くと発達障害の言葉が飛び交いますが、実はそれ以外に、「幼さ」がそうであるように個人差の範囲の遅れであるとか、家庭環境であるとか、前回取り上げた脳の認知処理機能の一つである「同時処理機能」が強いであるとか、感覚過敏であったりとか、だれもが生得的にもっている「気質」であったりなどが原因として考えられます。

 ぜひ、障害以外からお子さんの発達の不安を考えてください。そして、不安をしっかり改善していきましょう。

 

 

 

 

 

2020/01/20(月) 17:35 | izawa

 1月19日(日)10:00~12:00、札幌市社会福祉総合センター第2会議室で、第15回 療育セミナーを開催いたしました。6つの幼稚園と1つの児童デイサービスから11名の先生方に参加いただきました。

 今回のテーマは、「ボーっとしている、言われたことを理解できない、自分の世界に入る」という子どもさんたちについて、障害以外から原因を考え、改善の方法を探るというものでした。

 今回のテーマのような子どもさんは、だいたいどこの幼稚園、保育園、児童デイサービスなどにいると思われます。そして、そういう子どもさんたちは、だいたい自閉症ではないかと、周りに思われているのではないかと思います。

 しかし、そういう子どもさんで
  ・記憶力が抜群い良い
  ・絵を描くのが大好き
  ・絵本や図鑑が大好き
  ・アニメのキャラクターや車の名前など膨大な数を覚えている
  ・文字や数字が好きで読める数も多い
というような子どもさんがいたら、それは障害以外の原因が考えられます。そういう子どもさんたちは、脳の認知処理機能(新しい知識や技能を獲得していく機能)の一つである「同時処理機能」が特に強い子どもさんであると考えられます。

★同時処理機能とは
 「同時処理機能」とは、1993年にアメリカで発売された「K-ABC知能検査」(日本では2013年に日本版の改訂版が出ています)の基礎理論(カウフマンモデル)に出てくる、脳の認知処理機能の一つです。定義は次のようなものです。

【同時処理機能】
  ・複数の刺激をまとめ、主に視覚的な手がかりを使って、全体として
   とらえる能力。

 それに対してカウフマンモデルでは、「同時処理機能」と対をなす形でもう一つの機能があります。それが「継次処理機能」です。定義は次の通りです。

【継次処理機能】
  ・連続した刺激を一つずつ順番に処理する能力。

 具体的には、例えば「7359168」という7ケタの数字を暗記する場合、この数字を写真で撮るように全体的に一括して記憶するのが「同時処理機能」、「なな、さん、ご・・・・」というように、言葉を使い声を出して順番に記憶していくのが「継次処理機能」と考えると分かりやすいと思います。

  

★同時処理機能が強いということは
  → 「視覚的な情報をたくさん脳の中に記憶しているのではないか」

  → であるならば、脳の中に大好きなアニメの映像や図鑑や絵本の絵
    や写真がたくさん入っていて、その膨大な視覚情報の一部が普段
    の生活や先生や友だちとのやり取りの中で、不意にあふれ出して
    きて、目の前にいる人にはかまわず、例えばアンパンマンのアニ
    メのあるシーンに夢中になってしまう、ということが起きるので
    はないかと考えられます。それがほかの人から見ると「ボーっと
    している、言われたことを理解できない、自分の世界に入る」と
    見えるのではないでしょうか。

 

★改善の方法

 「同時処理機能」が強いということは、言い換えるとそれに比べて「継次処理機能」が弱く、言葉でのコミュニケーション能力が弱いと考えられます。

・お母さん、あるいは幼稚園・保育園・児童デイサービスの先生など、大人と一対一でおもちゃなどの物を使って遊ぶようにします。一日5分でも10分でも良いですので、それを続けることにより、「相手を見て人の話を聞く」というコミュニケーションの基本が身に付き、言葉でのやり取りも当然増え、さらに相手がどのように感じたり考えたりしているかを感じ取り、それを瞬時に分析して次の行動を予測する能力である「心の理論」が伸びてきて、コミュニケーションがよりスムーズになります。

・遊ぶとき、多分苦手だと思われる「順番に記憶する遊び」、例えば絵本の読み聞かせ、手遊び、リトミックなどを多く取り入れるようにします。

 

 今回のセミナーでは、事例研究の中で活発な議論があり、とてもエネルギッシュなセミナーになりました。参加いただいたみなさん、ありがとうございました。そして、今回研究した内容をそれぞれの勤務先に持ち帰られて、たくさんの先生方に知っていただけましたなら、とてもうれしい限りです。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/01/09(木) 11:31 | izawa

 親御さん、あるいは周囲の大人の人たちは、幼児期の子どもたちに対して、「思いやりのある子どもに育ってほしい」と願うことが多いと思います。実際、幼児期の子どもたちは、それぞれの年令ごとのレベルは違いますが、基本的に「他者の理解」をしていることが分かります。つまり、他の人の考えや気持ちを理解しています。
 しかし、これから将来、人とかかわっていくとき、他の人の考えや気持ちを理解するだけでは不十分で、「自分の考えや気持ち」についても良く理解する必要があります。
 「他者の理解」を行いながら、自分の情動(感情の動き)に翻弄(ほんろう)されるのではなく,かといって自分の気持ちを抑えつけてしまうのでもなく、自分の気持ちや目標をしっかりとらえる、言い換えると「自分で行動をコントロールする」力である自律性を身に付けて、「周囲と交渉していける」ようになることが、人とかかわっていく力として重要であると考えます。
 「思いやりがある」人間というのは、人の気持ちや考えを感じ取りながら、なおかつ、自分の行動をコントロールする強さをもっている人間であると言えるでしょう。子どもたちに、この自律性を身に付けさせることも、大人の大事な責任であると言えます。

 

 

 

2020/01/08(水) 11:28 | izawa

 年が明けて、1月12日(日)に、療育教室 楽しい広場の個別療育相談とことば伸び伸び教室を行います。

 療育教室 楽しい広場は、子どもさんの発達の不安、例えば、言葉の遅れであったり、多動、落ち着かない、いつも同じ遊びばかりしている、友だちと遊ばず一人で遊んでばかりいる、質問しても何も答えない、時々自分の世界に入っている、かんしゃくが激しい、友だちとトラブルが多いなどの原因を、「障害」以外から考え、原因に応じて適切な働きかけを行い、その発達の不安を改善していきます。
 その他に、4月の小学校入学に向けての不安や、小学生・中学生の不登校について相談をお受けいたします。

(会場)札幌市社会福祉総合センター 第1会議室
    (札幌市中央区大通西19丁目:地下鉄東西線「西18丁目駅下
     車、徒歩5分)
(時間帯)9:00~16:00
(料金)1時間 3000円
 

★お問い合わせ、お申し込みは、お電話又はメールでお寄せください。
(電話)011-896-3204

(メール)tanoshi:ryouiku@gmail:com

 お待ちしております。 

 

 

 

 

 

2020/01/04(土) 14:59 | izawa

 子どもの発達過程の中で、3才は重要な節目です。重要なポイントがたくさんあるということです。ポイントは以下の通りです。

1 認知
 「知覚」という段階に入り、物事の意味を理解できるようになります。

2 会話
  動詞を理解し、3語文がしゃべられるようになり、お母さんが「それ
 なーに?」と質問して、「プーさん」と答えるような「会話」ができる
 ようになってきます。

3 感情のコントロール
  うそをつくことができるようになり、自分や他の人のために、「感情
 表現の操作」をすることができるようになります。

4 空気を読む
  言葉以外の声、表情、動作、しぐさ、雰囲気、視線などのコミュニケ
 ーション手段を駆使して、相手や周りの人たちの考えや感情を読み取る
 ことができるようになります。

5 自分で行動をコントロールする。(自律性)
  感情をコントロールし、空気を読みながら、いろいろな場面、状況で
 自分が適切だと考える行動をするようになります。

6 ごっこ遊び
  ない物をあることにしたり、別なものを代用したりしてコミュニケー
 ションをする、言い換えると「真偽を棚上げしたコミュニケーション」
 をしながら遊ぶという、とても高度なコミュニケーションをするように
 なります。自閉症の子どもさんは、これができないと言われています。
 つまり、「真偽を棚上げしたコミュニケーション」 ができないので
 す。

7 友だちとのかかわりの始まり
  それまで、大人とのかかわりが中心でしたが、ごっこ遊びなどを通じ
 て友だち同士のかかわりが始まります。大人は合わせてくれますが子ど
 も同士はお互い合わせようとはしませんから、真剣勝負のかかわりの始
 まりとも言えます。

 

 

 

 

 

 

2020/01/02(木) 13:59 | izawa

 令和二年、2020年の新年、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 仏教の曹洞宗の高僧が「新年、何がめでたいんじゃ」と、これものちに高僧と呼ばれる方になる僧に問い詰めた、という話があります。

 療育教室 楽しい広場は、「障害」以外から、子どもさんの発達の不安の原因を考え、明らかにし、そして、それに応じた適切な働きかけを行い、発達の不安を改善していくという、「発達療育」を今年も推し進めていける状態で新年を迎えられたことが、大いなる喜びです。

 しかし、『「障害」以外から子どもさんの発達の不安の原因を考える』という、よく考えたら、至極当たり前なことを、なぜ、声を大にして発し続けなければならないのでしょうか。

 それが、今の日本の早期療育の問題の深さを物語っていますが、理由は、現実にいる、発達に不安のある、主に幼児期の子どもさんに対する対応、働きかけの根拠が、「障害」という医学に偏り、それを根拠にする「福祉」に偏っているということです。
 言い換えると、「発達に不安がある」ということはイコール、「障害がある」あるいはその可能性が非常に高い、ということになります。
 そして、もう一つの大きな問題点は、「障害がある」あるいはその可能性が高いのであれば、その発達の不安、つまり、発達の遅れであったり、不適応行動は、障害が理由なので、将来大きな発達は望めない、なのでそれを前提に、それを補うための別な生活能力を伸ばしていくという、「福祉」の考え方で早期療育が多くの早期療育機関で行われているということです。

 

 それに対して、同じ早期療育機関である療育教室  楽しい広場は、次のように考えます。

1 発達の不安の原因
 子どもさんたちの発達の不安の原因は、障害以外にたくさんある。具体的には次のとおりである。

(1)個人差の範囲の発達の遅れや、それに伴う不適応行動
(2)個々の子どもさんの生活環境による、生活経験の弱さ、少なさ、偏
   りなどによる発達の遅れや、それに伴う不適応行動
(3)脳の認知処理機能の一つである「同時処理機能」の強さや感覚過敏
   などの身体的特徴が原因による、生活経験の弱さ、少なさ、偏りな
   どによる発達の遅れや、それに伴う不適応行動

                  

2 療育の目的
 障害があろうとなかろうと、現在の発達の不安の原因を明らかにし、その原因に応じた適切な働きかけを行い、遅れている発達を伸ばし、不適応行動を改善し、同じ年令の発達段階に近づき、追いつくことを目的とした「教育」としての早期療育、つまり「発達療育」を行います。

 

 療育教室 楽しい広場では、この「発達療育」の具体的な考え方、方法論をこのブログ、そして、今、主に札幌市の幼稚園を中心に送付しています療育セミナーのご案内、および、月1回行っていますセミナーでお伝えしてまいります。日本全国のみなさんに、ぜひ知っていただいて、早期療育に使っていただけるよう、今年も精一杯取り組んでいく所存です。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

  

 

 

 

 

 

 

 

2019/12/26(木) 13:29 | izawa

 以前、養護学校の教諭をしながらボランティアで、ダウン症のお子さんたちの療育相談を行っていました。まだ歩く前の赤ちゃんの時から相談に来られる場合が多かったのですが、そういう中で、赤ちゃんたちが成長していく過程で、発達のギアが入るという場面を何度も見ることができました。

 一つ目は、ハイハイをしていたお子さんが立って、歩き出すとき。普通は1才前後の時期ですが、ダウン症のお子さんの場合、筋力が弱い場合もありますので、歩きはじめがもう少し遅くなる場合もありますが、歩き出す年齢にかかわらず、歩きはじめると、体に芯が通ったようにしゃきっとしてきて、表情もはっきり、しっかりしてきます。

 二つ目は言葉が出るときです。言葉が出始めますと、表情がどんどん豊かになっていきます。言葉を話すこと、そして言葉を使ってやり取りができることが喜びになっていって、これからコミュニケーションが一挙に豊かになっていきます。

 三つ目は、排せつが自立した時です。おしっこやうんちが自分でトイレでできるようになると、体の神経がしゃきっとなる、しっかりしてくるという感じになっていきます。私(伊澤)が養護学校にいた時分、寝たきりなどではない限り、定時排せつを繰り返すことによって、障害をもっているお子さんでも、ほとんどのお子さんが、自分でトイレへ行き、おしっこをし、うんちをすることができました。今、養護学校や特別支援学級の小学部に入学してくるお子さんで、おむつが取れないまま入学してくるお子さんが多いと聞きます。排せつの自立は、時が来たら自分でできるようになるものではありません。大人が自立させなければ、小学校を卒業して中学生になっても、高校生になっても、おむつをしたままになります。排せつの自立は、親、そして教師の責任です。

 四つ目は、ごっこ遊びをし出すときです。ごっこ遊びというのは、実に高度なことなのです。一つはごっこ遊びをすることにより、遊びの創造性が高まること。二つ目は、ないものをあるとお互いに想定するなど、難しい言葉で言いますと「物事の真偽を棚上げしてコミュニケーションをする」こと。そして三つ目は、このごっこ遊びあたりから、かかわっていく相手が大人から友だち、つまり子ども同士に変わっていくということです。大人は、子どもに合わせてくれますが、子ども同士はお互いに合わせるということをしませんので、真剣勝負です。ここでまた、子どもたちは大きく、豊かに成長していくことになります。

 このあとも、いろいろな段階がありますが、今回の4つは、子どもさんたちが大きく変わっていく段階なのですね。大人は、しっかりこの発達を理解しておきたいものです。