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ブログ

2019/11/15(金) 14:22 | izawa

 今回のテーマは「もうすぐ3才なのに多動、保育園や幼稚園では落ち着きがないと言われ、家でもお母さんと買い物に行っても、手を放したらどこへ飛んでいくかわからない」という子どもさんです。

 こういう子どもさんは、自閉症ですとか注意欠陥多動性障害(ADHD)ですとか言われやすいですね。しかし、発達から見ると、つまり障害ではなく、子どもが育つ視点から見ると、見える姿はガラッと変わってきます。今回の論拠となるのは医学ではなく、心理学です。特に発達心理学です。心理学は、目に見えない心の働きを考えていく学問です。

 原因としてまず考えられるのは、これまでの生活の中で「自分を抑える」という経験をあまりしてこなかったのではないかということです。どういうことかと言いますと、まず、母親を中心とした父親などの近接関係の大人が、緊密な情緒的な結びつきの関係である「愛着関係」の中で、本来は無力で無防備な乳幼児を「かわいい」と感じながら、いろいろ世話をして育てていきます。その中で、子どもさんたちは、自分の欲求を満たしながら育っていきますが、ハイハイをし、歩きはじめるころあたりから生活の内容も範囲も広がり、その中で、どうしても例えば母親と感情や意図がそれまで一致していたのに、不一致する場面が出てくるようになります。
 例えば、子どもさんが外の出る用意をして玄関から出ようとして、「まだよ、そこで待ってて」と用意がまだできていなかったお母さんに言われたとします。これは、本人は今外に行きたいのに、お母さんの都合で止められたということです。この後は、行きたいと本人が大騒ぎをするか、あるいはあきらめて待つかです。ここであきらめて待つとしたら、お母さんとの都合と自分の外に行きたいという欲求あるいは意図を調整して、「自分を抑えた)ことになります。
 普通、生活をし、育児をしていると、3才くらいまでにこういうことは毎日の生活の中で繰り返されるでしょうから、「自分を抑える」ということは程度の差はあっても身に付いてくると考えられます。
 しかし、これまでの療育教室 楽しい広場での経験から、このような多動のお子さんで、「自分を抑える経験が非常に少なかった」と思われる例がたくさんありました。
 理由は、例えば、お母さんが体調が悪かったり、逆に忙しかったりして、子どもさんの言うとおりにすることが多かった場合、それから何らかの理由で祖父母のおうちでほとんどの時間を過ごした場合、これも子どもさんの言うとおりにすることが多くなります。

 では改善の方法はどうするか。楽しい広場では、ことば伸び伸び教室に1か月1回の割合で来ていただいて、一対一での遊びや学習をしました。最初は5秒もじっとしていなくても、いろいろな遊びを試して好きだと思われる遊びをどんどん行い、一対一のかかわりの時間を、5秒、30秒、1分、5分、10分、20分、30分と伸ばしていきました。一緒にいる時間が5秒ということは、「相手を見て人の話を聞く」というコミュニケーションの基本ができていなかったということです。時間が伸びるということは、このコミュニケーションの基本ができ、そして、一緒に遊んだり学習するということは、言葉や表情などでたくさんやり取りをすることになり、また、その中で待ったり、約束を守ったり、自然と「自分を抑える」経験をすることになり、だんだん行動が落ち着いていきました。

 基本的にこのような子どもさんは、一日10分くらいの短い時間でも構いませんから、お母さん、幼稚園や保育園の先生、あるいは楽しい広場のような療育教室の先生などの大人と、一対一で物を使って遊ぶことにより、その中でコミュニケーションの基本を身に付けたり、「自分を抑える」経験をして行動が落ち着いてくると考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/13(水) 17:08 | izawa

 本日11月13日(水)午前中、札幌市厚別区にあります新さっぽろ幼稚園を見学させていただきました。全部で11クラスの大きい幼稚園でしたが、みんな元気に室内や外で遊びまわっていて、とてもうれしくなりました。登園して30分ぐらいは、各教室がレゴで遊ぼうコーナーや折り紙やぬり絵コーナー、あるいは工作コーナーなどに分かれ、自分の好きなところで遊ぶようになっていました。それから今日は年少・年中・年長さんごとに講堂で、若いお兄さんのインストラクターと一緒に、ジャズダンスの時間がありました。どの学年もみんながダンスが楽しそうでとても驚きました。歌、ダンス、リズムが子どもたちになじんでいて、本当に感心しました。でも今更ながらに、ダンスの振り付けというのはたくさんあるのですね。それも、いい勉強になりました。

 お忙しい中、見学をさせていただいた新さっぽろ幼稚園の職員の皆様、園児の皆さん、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/11(月) 12:25 | izawa

 まず今回は「3才児健診を目の前にして発語は単語で50個くらい」の子どもさんについて、障害以外の原因を考えます。

〇まず前回もご説明しましたが、知的な発達の大きな遅れがないかを確認
 します。おかあさんからの聞き取り、そしてできれば絵カードを使って
 認知的な発達段階を確認します。楽しい広場では言葉の理解で発達段階
 を見ていきます。発語がなくても5~6枚の並んだ基本的な動詞の絵カ
 ード(たとえば食べる、走る、投げるなどの絵が描いてある)から、正
 しい絵カードを取れたら、3才の発達レベルには到達していると考えま
 す。

〇つまり、発語がない、発語が少ない=知的な遅れではないということで
 す。ピアジェも指摘していますが、幼児期の発語の発達と認知的な発達
 とは別々に発達し、発語が出てから二つの発達はつながっていきます。

〇今までたくさんの言葉の遅いお子さんの相談や指導を行ってきました
 が、例えば2才半や3才半に発語があったとしても、そのあとの言葉の
 発達の流れは同じだということです。単語がだんだん増えていき、動詞
 が言えると2語文になり、さらに3語文になり、そういう中で、例えば
 母親が絵本を見ながら「それ何?」「ひこうき」というやり取りができ
 ればそれが「会話」の始まりになります。そして、だいたい小学校就学
 頃までには言葉の発達は同じ年令の発達に追いついてきます。

〇今回の例として挙げた「3才児健診を目の前にして発語が単語50個」
 であれば、楽しい広場であれば、あとは普通に生活をしていればどんど
 ん言葉の発達が伸びていきますと、お母さんにお話します。

〇この場合の「障害」以外の考えられる原因ですが、これまでの療育教
 室 楽しい広場の経験から言いますと、まず個人差の範囲の発達の遅
 れ、そして一番多く考えられたのが1才から2才にかけてのお母さんと
 のかかわりの極端な少なさです。その理由はたくさんあります。お母さ
 んの体調が悪かったり、すぐ下に弟や妹ができたり、何か月も一日5~
 6時間テレビを見続けたり、あるいは、ひとり遊びが好きで、お母さん
 も特に心配せずそのまま遊ばせたり、放任主義であったりなどです。後
 は、感覚過敏の子どもさんも、どうしてもお母さんとのかかわりが少な
 くなるのか、言葉が遅くなるケースが多くありました。

〇お母さんとのかかわりの少なさの他に、同時性処理機能という脳の認知
 処理機能がとても強い子どもさん、これは情報をカメラで撮影するよう
 に視覚的に全体的・一括的に処理する機能が特に強いと思われるお子さ
 んで、記憶力が抜群であったり、視覚が強いともよく言われます。こう
 いうお子さんも言葉が遅くなりことがあります。これは、この機能に比
 べて、継次処理機能と呼ばれる、聴覚的に順番に・継続的に情報を処理
 する機能が弱いと考えられ、それが弱いと言葉の継続的なやり取りであ
 る会話が続かず、言葉が遅れるのではないかと考えています。

 

 以上のように、障害以外にたくさんの原因が考えられます。これは療育教室 楽しい広場の今までの実践の中から考えられることです。子どもさんの言葉の遅れはどんどん直していきましょう。

 

 

 

2019/11/09(土) 20:53 | izawa

 発達に不安があるお子さん、例えば
(1)3才児健診を目の前にして発語は単語が50個くらい
(2)もうすぐ3才なのに多動、保育園では落ち着きがないと言われ、家
   でもお母さんと買い物に行っても手を放したらどこへ飛んでいくか
   わからない
(3)幼稚園年中さんになっても、先生の指示を聞いてみんなと一緒に行
   動ができず、周りのお友だちを見て真似してようやくついていって
   いる

 このようなお子さん、日本中にたくさんいらっしゃるでしょうね。保健センターや他の相談機関、病院などで自閉症、あるいは自閉症スペクトラムの所見、あるいは診断をもらった方もこれもたくさんいらっしゃると思います。

 さて、療育教室 楽しい広場では、こういう発達の不安を「障害」以外の原因から見ていきます。

〇まず、知的な発達の大きな遅れがないかを確認します。知的な遅れがあ
 ればその影響が考えられます。知的な能力というのは、発達全体に影響
 します。これは、必ず確認します。楽しい広場では、お母さんからの聞
 き取り、そしてできる子さんであれば絵カードを使って、3才から4才
 くらいまでのお子さんであれば、それで知的な発達段階を把握します。

〇知的な発達の遅れがないと確認できたら、他の原因を考えていきます。
 例えば、
 ・個人差の範囲の発達の遅れ。よく年令よりも幼いと言われるのがここ
  に当てはまると思います。
 ・それまでの生活経験の弱さ、少なさ、偏りなどのための発達の遅れや
  不適応行動で、具体的には言葉が遅いという相談の中で、1才から3
  才くらいまでの間で1日5~6時間、理由はいろいろあるのですが、
  何か月もテレビを見続けた場合、多分お母さんとのかかわりが極端に
  少なく、それが言葉の遅れの大きな原因の一つと考えられる場合。
 ・感覚過敏や、よく視覚が強いと言われる同時性処理機能と呼ばれる脳
  の認知処理機能がとても強いなど、身体的特徴がある場合

 などです。もちろん、もっともっといろいろなケースや原因が考えられ
ます。

 それでは、次回は、今回提示した3つのケースの場合の考えられる原因を、発達的視点から考えていきたいと思います。今回は、とりあえずここまでにいたします。

 

 

 

 

 

 

2019/11/07(木) 15:53 | izawa

 皆さんは何才からしゃべりだしたか分かりますか?
 普通はあまり分からないですよね。ただ、80才代、70才代、60才代、50才代、40才代、30才、20才代のどの年代でも、ご両親から、「お前は3才まで、あるいは4才まで全然しゃべらなかったんだよ。」と言われた方がたくさんいらっしゃると思います。

 しかし、この15~16年くらい前からでしょうか、3才児健診で発語が少しだけ、あるいは発語がないということになりますと、相談機関への相談、あるいは児童デイサービスなどの早期療育機関へ通うこと勧められたりします。相談機関や早期療育機関の多くでは、「障害」をもっている子どもさんとして扱われます。

 つまり、現在の日本の社会では、3才児健診で言葉が遅いとその多くが「障害児」として対応されるということです。しかし、いまでも、3才を過ぎてから、あるいは4才になってしゃべり出すお子さんがおられると思います。しかし、確かにいるであろう3才以降になってしゃべり出すお子さんが存在する居場所がありません。つまり、「障害児」にならないと早期療育を受けることが難しいということです。そしてその療育も多くの療育機関では、障害があることを前提に療育をするということですね。それは、遅れている発達は障害のために将来大きく伸びることは望めませんよ、ということを前提に療育をします、ということです。

 言葉が出なければ出す、そして自分の年令と同じ発達段階にまで追いつくという指導をするところが少ないということです。
 療育教室 楽しい広場は「発達療育」という立場からそういう療育をします。そして、たくさんの指導する側の方々が、その普通に子どもを育てる療育をしていただけるよう、セミナーを開いています。幼稚園の先生や保育士さん、児童デイサービスの指導員の方々が来てくださっています。
 これから将来、必ずや普通に子どもを育てる療育を日本中に広めていきたいと考え、進んでいます。

 皆さんも、どうぞセミナーや個別療育相談、ことば伸び伸び教室にいらしてください。普通に子どもさんを育てる療育に触れてみてください。

 

 

 

2019/11/01(金) 13:15 | izawa

 11月は、17日(日)に、第14回療育セミナーを開催いたします。

 今回のテーマは「やりたいことはやる。やりたくないことはイヤ。その指導方法は?」です。

 こういうお子さんは、児童デイサービスや幼稚園、保育園などで何人かはおられるのではないでしょうか。今回は、その指導方法についてです。

 キーワードは「自律性」つまり「自分で行動をコントロールすること」です。

 詳しくは「療育セミナー」のコーナーをご覧ください。たくさんのご参加をお待ちしております。

2019/10/29(火) 18:07 | izawa

 10月20日(日)10:00~12:00、札幌市社会福祉総合センター第2会議室で、早期療育に興味・関心をおもちの方を対象に、第1回発達研究セミナーを開催し、4名の幼稚園教諭に参加いただきました。

 第1回のテーマは
3才児は「うそ」をつく~「うそ」は自分をコントロールする力の基礎となる』
でした。

 3才児は、「うそをつく」ことができるようになります。これは「自分のために感情の表現を統制する」ということ、言い換えると「自分の感情の表現を操作する」ということです。
 そして、3才児・4才児は、他の人を傷つけないように「微笑む」などして、他の人のために「自分の感情の表現を操作する」ことができるようになります。
 実はこの「自分の感情の表現を操作する」ということは、とても高度な能力なんですね。では、なぜ、人間はこのような「感情の表現を操作」をするのでしょう。それは、「感情の表現を操作する」ことで、ある状況や場面に適応するため、言い換えると、その状況や場面の中で「相手や周りに対して自分が良いと思う反応をするため」と考えられます。

 自律性というのは「自分の行動をコントロールすること」、それは言い換えると「自己主張・実現と自己抑制のバランスをとる」ということになります。つまり、その状況や場面において、相手や周りに対して自分が適切と思われる行動をする、ということです。それには、「自分の感情の表現を操作する」という高度な能力が必要になってくるのですね。

 この自律性は3才・4才くらいから伸びてきて、5才では自律性のレベルがまた一つ高度になっていきます。

 今回は、このようなお話をさせていただきました。次は、12月に第2回を開催いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/10/29(火) 17:06 | izawa

 本日10月29日(火)午前中、札幌市豊平区にあります、西岡ふたば幼稚園を見学させていただきました。講堂を取り囲むように1階2階に教室や多目的室、絵本コーナーなどが設けられ、園舎全体が一つの空間のように感じられながら、その中でそれぞれの教室で園児の活動と声が聞こえてきて、とても楽しい気持ちになっていきました。
 今日は12月の発表会に向けての練習が始まったところだそうで、講堂では時間を決めて、年長さん、年中さん、年少さんが歌や楽器演奏の練習を行っていて、これも楽しかったですね。
 最後は、年少組と年中組の担当の先生と、少し発達に不安がある子どもさんの指導について、意見を交換いたしました。

 西岡ふたば幼稚園の職員、そして園児の皆さん、本当にありがとうございました。

2019/10/28(月) 14:40 | izawa

 11月の療育教室 楽しい広場の、個別療育相談とことば伸び伸び教室は、3日(日)9:00~16:00の時間帯、札幌市教育文化会館303研修室で行います。

 幼児期の発達の不安、来年就学を控えてのお悩みや不安、小学校に入ってからの集団生活にかかわる不安などにお答えいたします。料金は1時間3000円です。

 ご希望の方は、電話あるいはメールでご連絡ください。

 (電話)  011-896-3204

(メールアドレス) tanoshi:ryouiku@gmail:com

  お待ちしております。

 

2019/10/24(木) 11:14 | izawa

 12年間以上使ってまいりました 療育教室 楽しい広場のメールアドレスを10月24日より変更いたしました。新しいアドレスは、次の通りです。

 (新メールアドレス)  tanoshi:ryouiku@gmail:com

  どうぞ、よろしくお願いいたします。