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2021/07/13(火) 15:48 | izawa

 札幌市のコロナウィルスの感染が今のところ落ち着いてきまして、それに伴い、いつも療育教室やセミナーの会場として利用させていただいている札幌市社会福祉総合センターの施設利用が、7月12日(月)より通常に戻りました。

 それにより、療育教室 楽しい広場の活動も動き出します。5月よりお休みしておりました、こども発達相談とことば伸び伸び教室ですが、7月は18日(日)に行います。そして8月は8日(日)と、お盆ですが15日(日)の2回行う予定です。

 発達に不安をおもちのお子さんのお父さん、お母さん、どうぞ一度いらしてみてください。「障害」からではなく、お子さんの発達という視点から発達の不安の原因を考え、改善の方法を提示していきます。

 詳しくは、ホームページのメニュー「こども発達相談」及び「ことば伸び伸び教室」をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/06/27(日) 15:27 | izawa

 療育教室 楽しい広場のメール相談を含めての発達相談において、幼児期の子どもさんで、幼稚園や保育園で「一斉指示が通らない」と先生に言われて、不安を感じていらっしゃるお母さんが多くおられます。それぞれのクラスなどで、10人くらいから20人程度の集団での活動の時、先生が子どもさんたちに向かって、指示を出したとき、一人先生の指示が通らなくて、隣や周りのお友だちの様子を見たり、真似をしたりしてついていくことが多いということです。

 こういう年少さんから年長さんの子どもさんがいたとき、その子どもさんたちが「自閉症ではないか」と考えられている先生が多いということです。「一斉指示が通らない、ということは自閉症の疑い」というのは、療育教室 楽しい広場の「発達療育」から見たら、当然「自閉症の迷信」です。しかし、自閉症の医学的な診断基準が「行動だけを基準にしている」という特徴があるので、そういう迷信が生まれてくるのでしょう。

 「一斉指示が通らない」といわれているお子さんの場合、自閉症の疑いを持つ方々は「指示が通らないのは指示理解ができていない」と考えて、児童デイサービスや病院などの言語聴覚士さんと「指示理解」を強化する訓練、あるいは指導を勧められることが多いようです。

 しかし、「一斉指示が通らない」と言われている子どもさんたちは、ほとんどがおうちでの生活では特に問題はないし、友だちがいたり、友だちと遊んだりしています。また、一斉指示が通らない時でも、隣や近くのお友だちの様子を見て真似をして、遅くはなりますがついていきます。それから考えられることは、指示理解の基盤となる「言語理解」は、発達相応にできている、それから隣や近くにいる友だちのことを意識し、模倣をしているということです。

 「発達療育」では、今、このブログで掲載を続けている、1990年代にイギリスの認知心理学者のウタ・フリス氏が提唱した「自閉症には心の理論が欠けている」という、言語・認知障害説を基盤に考えています。そこから考えると、そういう子どもさんは、自閉症とは全然関係ない子どもさんです。つまり、「指示理解ができていない」ということが原因ではない、ということです。

 では、「一斉指示が通らない」障害以外の原因は何か。

 一つは、集団においての他の子どもさんたちを意識する範囲が、他の同年齢の子どもさんたちより、狭いのではないかということです。子どもは2才くらいまでは、自分のことを中心に考え、友だちという意識はありませんが、3才頃からごっこ遊びなどを通しながら、少しずつ集団で遊んだり活動することによって、他の友達を意識することがができてきます。

 そういう時、レーダーのように自分の周りの人を意識する範囲がだんだん大きくなってきます。幼児期の子どもさんで、他の子どもさんと比べておっとりしていたり、緊張しやすかったり、幼い感じがする子どもさんの場合、どうしてもまだ自分のことが中心になりやすいので、集団の中での意識がまだ狭いのではないか、と考えられます。つまり、先生のへの意識がまだ十分ではないかもしれない、ということです。

 もう一つは、集団の中で先生の指示が出たときに、自分のことで精いっぱいで先生の話を聞いているどころではない、という場合です。これは、一つ目の理由ともつながりますが、例えば、その時友だちにちょっかいを出していたり、あるいは先生の指示が出る前の行動がなかなかできなくて、それに気を取られて、先生の話を聞いていない場合です。

 要するに、指示理解ができないのではなく、いろいろな理由があるにせよ、自分のことで精いっぱいで、先生の話を聞いていなかった、ということです。ということは、普段の生活の中で、いろいろな集団の人とのかかわりの経験を積み重ねていけば、それらを学習して、集団の中での「一斉指示が通る」ようになるということです。これまで、かかわってきた子どもさんたちも、他の友だちより遅くはなりますが、「一斉指示が通る」ようになりました。

 いろいろな自閉症の迷信がありますが、もし、自閉症の疑いをかけられたり、親御さんご自身が不安になられたら、ぜひこのブログでもご紹介しています「自閉症ではない、と判断する2つのポイント」で確かめてください。

 一つは「良くも悪くも人を見て行動する」、そしてもう一つは「ごっこ遊びができる」です。このどちらかでも該当したら、発達の不安があっても自閉症とは考えられません。「自閉症ではない」と判断できたら、「じゃあ、この発達の不安の原因は何だろう」と前に進むことができます。「発達の不安=障害」ではありません。障害以外に、自閉症以外にたくさん原因が考えられます。それを落ち着いて、客観的に考えていきましょう。それが「発達療育」の考え方です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/06/24(木) 12:30 | izawa

 「えっ、なぜこの子どもさんが自閉症なの?」という子どもさんに、数えきれないくらいたくさんお会いしてきました。楽しい広場の発達相談、幼稚園、保育園、児童デイサービス、いろいろな場所でです。

 早期療育には「自閉症の呪縛」というものがあると思います。
 言葉が遅い、ボーっとしていて人が言っていることを理解しているか分からない、自分の世界に入る、友だちとトラブルを起しやすい、いつもミニカーでしか遊ばない等のような、子どもさんの発達の不安があるとき、「自閉症」の診断や疑いを受けると、全てが止まってしまいます。つまり、これらの発達の不安の原因は、「自閉症」という障害以外にもたくさん原因はあるのですが、「自閉症」という言葉の前に、その考えが止まってしまい、動かなくなり、「自閉症」という言葉だけが脳裏に居座り続けます。

 今、療育教室 楽しい広場が行っているのは、まず「自閉症」という言葉を「どかそう」ということです。そしてほかの原因を冷静に、客観的に考えましょう、ということです。それができれば、改善の方法もおのずと分かってきます。

 今、札幌の療育セミナーで説明をしています『「自閉症ではない」と判断するポイント』は、「なぜこの子どもさんは自閉症ではないのか」を理論的に説明するものです。ぜひ、たくさんの方々に知っていただきたいと願っております。

 4月の療育セミナーでは、そのポイント(1)として、「良くも悪くも人を見て行動する」を取り上げました。
 次回はポイント(2)として「ごっこ遊びができる」を取り上げ、その次は、自閉症の診断基準の大きな2つの症状のうちの1つである「繰り返し行動」と「こだわり行動」を取り上げ、これらの行動がなぜ「自閉症」と関連しているのか、そしてこの二つの行動があるから即自閉症と短絡的に判断してはいけない、ということを、元大リーガーのイチローさんを例に取り上げ、説明をする予定です。

 このままコロナウィルスが落ち着いてくれれば、7月下旬には第20回療育セミナーを開催する予定です。

 多くのみなさんのご参加をお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/06/23(水) 14:12 | izawa

 5月4日から、発達相談やことば伸び伸び教室、そして療育セミナーの会場として利用させていただいている、札幌市社会福祉総合センターの会議室が、コロナウイルス感染拡大防止のため利用ができなくなり、今のところ7月11日まで続く予定です。

 その間、発達相談もことば伸び伸び教室も、そして療育セミナーもお休みしています。療育教室 楽しい広場としても辛抱の時期ですが、その一方で、セミナーに向けて「自閉症」についての資料作りを進めていました。実は、4月に札幌の第19回療育セミナーで『自閉症の迷信を吹き飛ばす 「自閉症ではない」と判断するポイント(1)~良くも悪くも人を見て行動する」というテーマで、参加された7名の先生方と研究討議を行いました。

 現在、幼児期の子どもさんの発達相談や早期療育において、実態があいまいなまま呪縛のように広がっている「自閉症」について、1990年代にイギリスの認知心理学者であるウタ・フリス氏が提唱した「言語・認知障害説」、つまり自閉症児には「心の理論が欠けている」という説を基に、認知心理学からみた自閉症の原因を明らかにし、現在、日本中にたくさんおられるであろう、発達に不安があって、自閉症と診断されたり、疑いをもたれている子どもさんの中で「自閉症ではない」と判断できるポイントについて明らかにしました。

 その一つが4月のセミナーで説明をしました「良くも悪くも人を見て行動する」です。そして、会場が利用できるようになったとき行う予定の第20回札幌療育セミナーでは、「自閉症ではない」と判断する2つ目のポイントである「ごっこ遊びができる」をテーマにする予定です。そしてそのあとの21回目のセミナーでは、『自閉症における「繰り返し行動、こだわり行動」の位置づけ~ イチロー選手はもちろん自閉症ではない」をテーマに、「繰り返し行動やこだわり行動があるから自閉症であるとするのは全く短絡的な判断である」ということを説明する予定です。

 コロナウィルス感染拡大が落ち着いて、会場として使わせていただいている札幌市社会福祉総合センターの会議室が利用できるようになり、発達相談やことば伸び伸び教室とともに、療育セミナーが開催できますことを今から楽しみにしております。

 

 

 

 

 

 

 

2021/06/21(月) 14:07 | izawa

 療育教室 楽しい広場の発達相談やことばの教室、及び療育セミナーの会場として利用させていただいている、札幌市社会福祉総合センターの会議室の利用につきまして、コロナウィルス感染拡大防止のため、6月20日まで全面利用禁止となっておりましたが、その後7月11日(日)までさらに延長となりました。

 つきましては、療育教室及びセミナーに関しましては、その間お休みとさせていただきます。7月12日以降利用が可能になりましたら、詳しい日程をご連絡いたします。

 なお、オンライン療育相談、およびメール相談は通常通り行っておりますので、ご利用ください。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

2021/06/03(木) 17:25 | izawa

 5月は4日から31まで、札幌市のコロナウイルス感染拡大防止の施策の一環として、楽しい広場がいつも会場として利用させていただいている札幌市社会福祉総合センターの会議室が利用禁止となり、療育教室やセミナーをお休みしておりました。
 6月になりましても、その延長措置で、6月20日まで利用禁止となっていますので、その間、療育教室とセミナーはお休みいたします。
 療育教室(こども発達相談、ことば伸び伸び教室)につきましては、21日以降、同センターの会議室の利用が可能になりましたら、6月27日(日)に行う予定ですが、その可否がはっきり致しましたら、またこのブログでまたご連絡いたしますので、どうぞご了承ください。

2021/05/14(金) 12:38 | izawa

 4月25日(日)に行われました「第19回 札幌療育セミナー」の報告を10回にわたり、このブログで掲載いたしました。
 内容は、認知心理学の立場から、「自閉症の原因は心の理論が欠けていることである」とした、イギリスのウタ・フリス氏の提唱された理論を基に、幼児期の子どもさんで、「自閉症ではない」と判断できる基準のうち「良くも悪くも人を見て行動する」について、説明をいたしました。
 「自閉症ではない」と判断できる基準はもう一つあって、それは「ごっこ遊びができる」です。これについては、第20回の札幌療育セミナーで説明をする予定です。

 さて、幼児期のお子さんで、自閉症の診断をもらったり、周りから自閉症の疑いの目で見られているお子さんもたくさんおられると思います。そのようなお子さんは、一度ぜひ上記の二つの基準を見てください。二つのうち一つでも当てはまれば、「自閉症ではない」と判断できます。
 ただし、これは「このお子さんは自閉症か、自閉症ではないか」について議論するために行うのではありません。認知心理学の「心の理論」という視点から見たら自閉症の可能性はないと判断できたら、子どもさんの発達の不安の原因を「障害以外」から考えるのにハードルがなくなるのです。そして、発達の不安があるとしたら、「その発達に必要な生活経験がどこかで足りなかったのではないか」と冷静に原因を考えることができます。

 その「障害以外」であるとしたら「何が原因なのか?」という時に、大いに役立つのが、楽しい広場で作成した電子図書『障害以外から原因を考える「発達療育」』なのです。そして、そこには当然、考えられる原因のほかに、具体的な改善の方法も書かれてあります。

 詳しくは、メニューの「本の紹介」をご覧ください。この電子書籍は、札幌市中央図書館の電子書籍の貸し出しでもお読みいただけます。
 どうぞ、是非ご活用ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/05/12(水) 12:02 | izawa

 5月の療育教室ですが、コロナウィルス感染拡大防止のため、5月4日から5月31日まで、いつも会場として利用させていただいている札幌市社会福祉総合センターの会議室が全面利用禁止となりました。
 そのため、療育教室開催ができなくりましたので、大変申し訳ありませんが、予定をしておりました5月16日(日)と、23日(日)の療育教室は中止いたします。どうぞ、ご了承ください。

 

 

 

 

 

 

2021/05/09(日) 12:32 | izawa

 今回が一連の療育セミナー報告の最終回です。

 テーマは、
 『「良くも悪くも人を見て行動する」子どもが、なぜ「自閉症ではな
  い」と判断できるのか?』

 「心の理論」から考えると、「自閉症ではないと判断する基準」は二つあります。
(1)良くも悪くも人を見て行動する
(2)ごっこ遊びができる
 この二つのうち一つでもできていると、認知心理学の「心の理論」の視点から見て、「自閉症ではない」と判断します。
 今回はこのうち、(1)「良くも悪くも人を見て行動する」について説明をいたします。

 

(1)良くも悪くも人を見て行動する

 認知心理学の立場のウタ・フリス氏の理論から見ると、自閉症の原因は「心の理論が欠けている」ということです。
 「心の理論」とは「人の心の状態を推測し、それに基づいて行動を解釈し、予測する能力」のことで、発達的には3才半以降にはっきりした形で伸長していきます。
 この「心の理論」によって発達していくのが、今までも何度も説明をしてきました「意図的コミュニケーション」です。言語的。非言語的シグナル(例えば、声、動作、しぐさ、視線など)を使い、相手の「意図(心の状態)」を推し量りながら、相互理解をしていくコミュニケーションです。
 この高度で繊細で複雑なコミュニケーションができていれば、認知心理学の「心の理論」の視点から見て、「自閉症ではない」と判断します。
 そして、この「意図的コミュニケーション」幼児期の子どもさんの場合に、はっきりした形で現れるのが「良くも悪くも人を見て行動する」ということです。

 例えば、年長さんくらいの年令の子どもさんが外から帰ってきて、すぐおもちゃで遊ぼうとすると、お母さんが「手を洗っておいで」と言ったとします。その言い方が子どもさんの方を見て、きつめの言い方だとしたら、子どもさんは「これはすぐにいかなきゃ怒られる」と考え、すぐ手を洗いに行くかもしれません。
 もし、お母さんの言い方が子どもさんを見ずに普通の言い方だったとしたら、「ラッキー、このまま遊んじゃおう」と考え、そのまま遊んでいたかもしれません。
 どちらにしても、このときの子どもさんはお母さんの言葉だけではなく、声の大きさ、声の調子、視線、表情、雰囲気、動作などの、お母さんに関するたくさんの情報を一瞬のうちに処理し、どう行動するかを判断します。
 これが、「良くも悪くも人を見て行動する」の一例です。つまり「心の理論」を使った「意図的コミュ二ケーション」なのです。自閉症児はこれが難しいのです。逆にこれができていれば「自閉症ではない」と判断できます。

 「この子どもさんは自閉症なのか、そうではないのか?」と議論することが目的ではありません。もし、認知心理学の「心の理論」の視点から見て、「自閉症ではない」と判断できれば、お父さん、お母さんが全面的にそれを受け入れてくださるかどうかは別として、どちらにしても、これから発達の不安を改善していく上で、少しでも心が軽くなるかも知れません。そして、療育を進めていく上では、発達の不安の原因を「障害以外」に絞りやすくなるのです。

 第19回 札幌療育セミナー報告は以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/05/07(金) 12:26 | izawa

 4月25日(日)に行いました「第19回 札幌療育セミナー」の報告の今回は9回目です。

 さて、「自閉症の人は心の理論が欠けている」というイギリスの認知心理学者のウタ・フリス氏の言語・認知障害説を基盤に考えたとき、その自閉症の判断の重要なポイントとなるこの「心の理論」、つまり「人の心の状態を推測し、それに基づいて行動を解釈し、予測する能力」が、はっきりした形で伸びてくるのは何才頃でしょうか?

 「心の理論」を構成する重要な要素があります。それは、『他の人にも自分と同じようにものごとを認識する「心」がある、ということが分かる』ということです。端的に言いますと、『他の人も自分と同じような「心」をもっていると理解できる』ということです。
 「今、彼は心が穏やかそうだね」「彼女は何を考えている分からないなあ」などど、我々は日頃何気なく使っていますが、これは、『人には自分と同じように(見解は同じであったり違ったりしますが)物事を認識する「心」がある』という理解の前提があって、初めて成り立ちます。そして、認知心理学あるいは発達心理学などでの実験や研究によって、3才半頃からそういう理解ができてくる、ということが分かっています。ということは、その頃から「心の理論」がはっきりした形で伸びてくることが考えられます。

 つまり、「心の理論が欠けるのが自閉症である」としたら、個人差はありますが、子どもさんに発達の不安があるとしても、認知心理学や発達心理学の立場から見ると、1才代、2才代、3才代の前半では、自閉症の判断をするべき時期ではない、と考えられます。楽しい広場において、幼児期の発達の不安の原因を、「障害以外から考える」という理由の一つはそこにあるのです。

 

*次回は、いよいよこの報告の最終回で、今回のセミナーのテーマでもある『「良くも悪くも人を見て行動する」幼児期の子どもが、なぜ「自閉症ではない」と判断できるのか?』について説明をいたします。