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ブログ

2020/03/04(水) 15:59 | izawa

 それでは、自閉症の迷信「視線が合わない」についてまとめます。

〇「自閉症児は視線が合わない」ことは、ない。
〇しかし、自閉症児は「人の心の状態の認識」がうまくできないため、 
 「目による言語表現」がうまくできない。
〇それは、「視線がコミュニケーションとして使われていない」というこ
 と、つまり、外すべき時に視線を外さず、合わせるべき時に視線を合わ
 せない、ということである。
〇結論としては、「自閉症児は視線を合わせるが、視線をコミュニケーシ
 ョンとしてうまく使えない。」ということである。
〇視線が合う回数、時期は問題ではなく、「目でコミュニケーションがで
 きているか」がポイントである。
〇ただし、幼児期の子どもは、この「目による言語表現」である「まなざ
 し」を含め、声・動作・しぐさ・雰囲気・表情などの「非言語的コミュ
 ニケーション手段」を使ってコミュニケーションすることにより、人の
 心を読み取り、場の空気を読むことができるようになっていくが、それ
 が大きく伸びるのが3才から4才頃である。2才・3才頃に人とのかか
 わりで不安があっても、人とのかかわりに関する能力は3才過ぎてから
 経験を積みながら大きく伸びていくので、軽々に障害と決めつけないこ
 とが重要である。改善の方法としては、大人とのかかわり、そして子ど
 も同士のかかわりの経験を積んでいくことが重要である。

 

 

 

 

 

 

2020/03/04(水) 14:03 | izawa

 「自閉症児は視線が合わない」というのは、以前から言われていることです。以前というのは、1943年にカナーが、1944年にアスペルガーがそれぞれ別々に、のちに「自閉症」と命名される子どもたちに関する論文を発表して以来ということです。
 平成30年度の札幌市幼児教育センター作成の「アセスメントチェックシート」の中にも、「主な困り」というチェック項目の中に「目が合わない」が入っています。
 これまで楽しい広場での相談でも「視線が合わない」ことに関する不安が多くありました。具体的には、
「前は視線が合ったが今は合わなくなった。」
「今まで数回しか視線が合った記憶がない。」
「母親とは視線が合うが、幼稚園の担任の先生とは視線が合わない。」
などです。これは、「自閉症は視線が合わない」と言われてきたことへの心配からだと思われます。

 療育教室 楽しい広場では、自閉症を考える上で、「心の理論」を基本に置いています。
 「心の理論」とは、例えば、外は晴れているのに、職場に田中さんが傘を持ってきたとします。それを見た同僚の山本さんは、
「田中さんはたぶん、〈天気予報が雨だ〉と思い、〈濡れたくない〉と望んだので、傘を持ってきたのだ。」と考えたとします。
 このように、人の心の状態を「推定」し、それに基づき、人の行動を「解釈」し、行動を「予測」する能力を「心の理論」と言います。目に見えない心の状態を推測し、解釈し、行動を予測するので「理論」と呼ばれています。
 この「心の理論」は、1990年代、イギリスのウタ・フリスが中心となって、認知心理学の立場から提唱されました。ウタ・フリスたちは、この「心の理論」が自閉症児には何らかの原因で欠けていると考えます。

 さて、「自閉症児は視線が合わない」というのは本当でしょうか?

「心の理論」を提唱したウタ・フリスの著書の中に、箱を使い、人の顔を見て視線を合わせる実験研究の報告があり、この中で、グループごとに分かれた、同じ精神年齢の自閉症児や健常児、精神発達遅滞児は皆、同じように視線を合わせたと報告されています。楽しい広場の伊澤もこれまで、多分自閉症だと思われる中学生2人に会ったとき、視線は合いました。では、それなのにどうして「自閉症児は視線は合わない」という迷信が生まれたのでしょうか?

 「目は心の窓」と言われます。我々は、視線を交わすことで、誰が何を考え、何を望んでいるかを読み取ろうとします。そして、視線の動きは複雑ですがほとんど無意識の「目による表現」として、我々がコミュニケーションをする上で、非常に重要な社会的能力の一つとなっています。
 例えば、「人に哀願する目」「勝ち誇った目」「悲しそうな目」など、これらの目の動きの種類は、対人関係が多様なだけその数も増えていきます。これらの「目の表現」、言い換えると「まなざし」が意味するのは、「人の心の状態の分かり合い」があるからこそできるということです。

 実は、自閉症児はこの「目による言語表現ができない」と考えられます。それはなぜか?
 それは、自閉症児が「人は意識する。しかし、人の心の状態を認識することができない。」と考えられるからです。人は、人の心の状態が分かって初めて「目による言語表現」を行い、相手の「目による表現」を感じ取ることができるのです。
 では、次回、このまとめを説明いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/03/02(月) 12:00 | izawa

 新型コロナウイルス拡大防止のため、緊急非常事態宣言の中の北海道ですが、この二日間、比較的落ち着いて過ごしたように思います。感染者の数が日本で一番多く、「ここはしっかり対応しなければならない」と覚悟を決めなければならなかったからかもしれません。

 そういう中での、3月の療育教室 楽しい広場の活動ですが、療育セミナーはお休みします。個別療育相談とことば伸び伸び教室は、22日(日)に行う予定です。そのころには、少人数の活動は大丈夫であろうと予想しています。

〇3月22日(日)9:00~16:00

(会場)札幌市社会福祉総合センター 第1会議室
 (札幌市中央区大通西19丁目1番1号、地下鉄東西線「西18丁目」
   駅から徒歩5分)

(料金)1時間3000円

(申し込み)電話かメールで、療育教室 楽しい広場(担当:伊澤)まで
      お申込みください。

  電話  011-896-3204

  メール  tanoshi:ryouiku@gmail:com

  お待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/02/21(金) 12:40 | izawa

 クレーン行動とは、「自分がほしい物があるとき、そこまで大人を連れて行き、大人の手を持って欲しい物の方へクレーンのように動かす」というものです。
 クレーン行動は、自閉症の特徴だと言われてきました。それは、大人がどういう人か、今どのようなことを考えているかなど関係なく、ただ「物を取ってほしい」という要望だけをクレーン行動で伝えるということです。自閉症児にこういう行動があるというのは事実です。

 しかし、自閉症児以外にも、このクレーン行動をする子どもさんがいるのも事実です。では、自閉症児とどこが違うのでしょう?
 大きな違いは、クレーン行動と一緒に他の行動がついてくる、ということです。一番分かりやすいのは、「適切なタイミングで大人の顔を見る」ということです。顔を見ながら、声や表情、あるいは言葉で「お願い」をしたり、喜んだり、怒ったり、がっかりしたりします。それは、クレーン行動と一緒に自分の心の状態を伝えるということです。
 自閉症児の場合、相手の大人の人の心の状態に関係なく、ただ「取ってほしい」という要望が動作に表れたのがクレーン行動だと考えられます。これが一番違うところです。
 言い換えると、自閉症児は、人を意識することはできますが、他の人の心の状態を認識することが難しい、と言えます。

 まとめますと、
  ・クレーン行動は、自閉症児だけの特徴ではない。
  ・クレーン行動をして、適切なタイミングで大人の顔を見たり、それ
   と一緒に言葉や声、表情などで心の状態を伝えていれば、自閉症と
   は考えられない。
ということになります。 

 

 

 

2020/02/21(金) 11:57 | izawa

 あさって、2月23日(日)個別療育相談とことば伸び伸び教室を行います。会場は、札幌市社会福祉総合センター 第1会議室です。料金は1時間3000円です。

 子どもさんの発達の不安の原因を「障害」以外から考えます。そして、具体的な療育方法をお伝えします。

 どうぞ、お問い合わせください。

(電話)011-896-3204

(メール)tanoshi:ryouiku@gmail:com 

 

2020/02/20(木) 12:15 | izawa

 先週の日曜日、2月16日10:00~12:00、札幌市社会福祉総合センター 第3会議室におきまして、第2回発達研究セミナーを開催いたしました。

 テーマは、「自閉症の迷信を考える~クレーン行動、視線が合わない、指さしをしない」で、当日5名の幼稚園の先生方に参加いただき、とても熱気に満ちたセミナーになりました。

 内容については、この後別にブログで説明をしてまいります。今回、特に参加された方々にお話をしたのは、自閉症を見ていく視点です。

 多くの相談機関、医師、早期療育機関では医学的な見方から自閉症を見ていきますが、療育教室 楽しい広場は、発達心理学、認知心理学などの心理学から自閉症を考えていきます。

 そうすると、いつも一人で遊んでいる子どもさんや、うまく周りとコミュニケーションが取れないなど、自閉症を心配されるような子どもさんの発達の不安の原因が障害以外の視点から見ていくことができます。

 今回お話ししたのは、1990年代にイギリスのウタ・フリスが、認知心理学の立場から提唱した「心の理論」です。

 「心の理論」は、人の心の状態を「推定」し、それに基づき、人の行動を「解釈」し、「予想」する能力のことで、目に見えない心の状態を推測し、解釈し、行動を「予測」するので「理論と呼ばれています。

 1970年ころから、ロンドンを中心に自閉症の研究が盛んに行われ、「心の理論」もそこから生まれた考え方で、ウタ・フリスは、自閉症児には何らかの原因でこの「心の理論」が欠けていると考え、社会的認知の基礎となる、ある種の認知的機構の欠陥を示唆する「認知障害説」の一つです。

 療育教室 楽しい広場は、子どもさんたちの発達の不安の原因を、障害以外から考えていく「発達療育」を行っていますが、「心の理論」はその基盤の一つでもあります。

 具体的な自閉症の迷信については、別稿のブログで説明をしてまいります。

 

 

 

 

 

 

 

2020/02/11(火) 14:57 | izawa

 療育教室では、今年度2回目となる発達研究セミナーを開催いたします.

 療育教室 楽しい広場では、子どもさんお発達の不安を、「障害以外の原因から考える」発達療育を推進しております。
 その気塾になるのが「発達」です。その中でも、「考える、言葉、コミュニケーション、人とのかかわり、情動、社会性」など、子どもたちの「心の働きの発達」について知ることが、とても重要になります。その基盤は「発達心理学」や「認知心理学」です。

 これらの子どもの「心の働きの発達」が分かれば、発達の不安の原因が見えてきます。発達研究セミナーは、この子どもの「心の働きの発達」を確認していくことを目的としています。

 

★テーマ
 「自閉症の迷信を考える~クレーン行動、視線が合わない、指さしをし
  ない」

★日時
 令和2年2月16日(日) 10:00~12:00(9:45~受付)

★会場
 札幌市社会福祉総合センター 第3会議室(札幌市中央区大通り西19
 丁目1番1号:地下鉄東西線「西18丁目」駅から徒歩5分

★内容
 (講演) 講演者~療育教室 楽しい広場 代表  伊澤崇弥
 (質疑応答) テーマに限らずご質問を受け付けます。

★対象
 早期療育に関心・興味をおもちの方であればどなたでも。

★会費
 お一人 2000円(資料あります)

★申し込み
 電話又はメールで、お名前、ご職業をお伝えください。(担当:伊澤)
 締め切りは、2月15日(土)です。

  電話 011-896-3204 
  メール tanoshi:ryouiku@gmail:com

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/02/11(火) 14:20 | izawa

 「障害以外から原因を考える」発達療育を行っている、療育教室 楽しい広場の、次回の個別療育相談とことば伸び伸び教室は、2月23日(日)です。

 時間帯は9:00~12:00。

 会場は、札幌市社会福祉総合センター 第1会議室。

 料金は、1時間3000円です。

★お申込み、お問い合わせ
  電話  011-896-3204

  メール  tanoshi:ryouiku@gmail:com

 お子さんのために、お役に立ちます。是非、おいでください。 

2020/02/11(火) 14:02 | izawa

 発達心理学では、本来子どもには、子ども自身の生得的個性としての「気質」というものがあると言われています。具体的には、ストレス耐性、苦痛の感じやすさ、泣きやすさ、恐がりやすさ、ぐずりやすさ、あるいは恐がりにくい、泣きにくいなども考えられます。

 一般に発達心理学では、親子の間で形成されるような緊密な情緒的な結びつきのことを「愛着関係」と呼んでいます。この愛着関係の中で、乳児には、お母さんを基本とする特定の対象と緊切な関係を確立し、維持して、飢えや乾きなどの基本的な欲求を充足させるために、基本的な行動パターン(しがみつく、泣く、後追いをする等)が生得的に備わっているのではないかと考えます。(英国の児童精神科医 ボウルビィ:1969)

 その基本的な行動パターンを「愛着行動」と言います。この「愛着行動」を伴う親(主に母親)と子の愛着関係には、実はいろいろなタイプがあると言われています。その変化の要素が「母親の特徴」であり、子どもの「気質」です。

 「母親の特徴」としては、大まかには、子どもからの働きかけに拒否的であったり、子どもとの関係を調節することが不得意だったり、子どもの状態の変化に敏感で子どもに対して安定的な対応をするなどのタイプが考えられます。

 さて、このようにいろいろな要素が絡み合って親子の愛着関係が出来上がっていくと考えられるのですが、今回ここでなぜ「気質」を取り上げたかと言いますと、「気質」の個人差ということと、子どもさんの発達の不安との関係について、考えたかったためです。

 今回取り上げるのは、人見知りが激しい、場所や人によって緊張や不安感が強いというお子さんたちです。現在、こういうお子さんたちは、相談機関や病院などでは、「発達障害」と言われることが多いです。対人相互関係がうまくできていない、それは原因が障害だからだということなのでしょう。

 こういうお子さんたちを、「障害以外から原因を考える」のが、楽しい広場の発達療育です。

 基本的に、人見知りが強かったり、人に対して緊張や不安が強いというのは、人に対して関心や意識があるということです。それが、マイナスの面に強く出ていると考えられるのですが、これが適切な働きかけをして、バランスのとれた対人関係になれば、自閉症スペクトラムのような発達障害ではない、ということになります。

 そういう時に、では今の人見知りや緊張・不安の強さの原因は何か?という時に考えられるのが「気質」なのです。

 一般的に、6か月から2才・3才ころまでは、特定対象に対する選好が強まり、人見知りや分離不安が顕在化してくると言われています。もし、子どもさんが特に「恐がりやすい」子どもさんだとしたら、それが強く出たり、その後もそういう状態が続くかもしれません。

 そういう子どもさんに対して、お母さんを中心に周りの大人が、「安心感」をもって接していくことにより、子どもさんが人とのかかわりに「自信」をもち、人見知りや緊張・不安が取れていきます。そうであれば、その子どもさんは、発達障害ではなく、原因のある「発達の遅れ」あるいは「不適応行動」であったと言えるのです。

 「障害以外の原因」の一つとして考えられるのが「気質」なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/01/31(金) 13:25 | izawa

 あさっての2月2日(日)は、療育教室 楽しい広場の 個別療育相談と、ことば伸び伸び教室を開催いたします。

 お子さんの言葉の遅れや、多動、かんしゃく、友だちと遊べない、こだわりが強い等の発達の不安を、障害以外から原因を考えて、その原因に応じた適切な働きかけを行い、発達の不安を改善していきます。

 また、小学生、中学生の不登校のお子さんについて、学校や福祉面の対応、今後進路などについてご相談をお受けします。

(会場)札幌市社会福祉総合センター 第1会議室

(時間)9:00~16:00

(料金)1時間 3000円

(申し込み方法)電話かメールでお申し込みください。

  電話  011-896-3204

  メール  tanoshi:ryouiku@gmail:com