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izawaさんのブログ

2021/12/07(火) 16:44 | izawa

 「言葉が出る」とは、言いえて妙な感じがします。人間のコミュニケーション手段はたくさんあります。表情、声、動作、しぐさ、視線、雰囲気などの他に、その延長線上に「言葉」が出ると考えらえます。

 「子どもはどのようにして言葉をしゃべり出すのか?」という問いに、いくつかの説があります。

 普遍文法が子どもの頭に生まれつき備わっていて、人間であれば誰でも特に何も教えられなくてもすばやく言語を獲得できる、という説があります。これは「生得説」と呼ばれています。

 もう一つは、環境つまり「大人からの入力」が重要であるという「環境説」。よく「言葉のお風呂に入れてあげて、中のお湯があふれたら言葉が出てくる」ということを今までも聞いたことがあるかと思います。。

 三つ目は、子どもの言語発達に社会的相互作用を中心とした「社会性」を重視する説。

 これらの三つの他にもあるでしょうし、この三つの中でも、更にいろいろ分かれていることでしょう。

 

 さて、療育教室 楽しい広場の「発達療育」では、基本的に三つ目の「社会性を重視する立場」です。

 言葉が出る前までは、声や表情、動作、視線などを使ってコミュニケーションをします。コミュニケーションをするということは、相手からくるいろいろな手段を使った「刺激」(言葉、表情、触感、声、動作など)に反応して、こちらからもいろいろな内容のものを「伝える」ということです。

 ここで一つ大事なのは、自分が相手に「伝えたい」と思うから伝えるのですね。ですから、「伝えたい」という思いがわずかであれば、コミュニケーションは弱いものになります。コミュニケーション自体が弱ければ、より高度な「言葉」によるコミュニケーションまでなかなかたどり着かないでしょう。つまり、ある思いを相手に「伝えたくて」その結果、発語につながると考えます。

 逆に考えると、子どもさんの「言葉が遅い」というのは、いろいろな理由でコミュニケーションが弱い、あるいは少ないのが原因なのではないか、と考えます。そして、そのコミュニケーションの重要な相手が「お母さん」であることが圧倒的に多い、ということです。乳幼児にとって「お母さんが重要な存在である」ということは、前回のブログに書いた通りです。

 お母さんとのかかわりの経験を基本にして、「伝えたい」という思いの先で「言葉が出る」のだと考えます。

 今回は以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/12/05(日) 12:20 | izawa

 最近、メール相談の中で、あるお母さんから「お母さんとのかかわり」について、次のようなご質問がありました。

★お母さんとのかかわりが大事なのは理解したが、夫(父親)もお風呂などでしっかりと子どもと会話をするように心がけて接しており、そういう場面も含めて、「お父さんのかかわりよりも、お母さんのかかわりに重きを置いた方が良い」のだろうか?

 

 このお母さんのように思われている方も、多くいらっしゃるかもしれません。それで、なぜ療育教室 楽しい広場では「お母さんとのかかわりを重視しているのか?」について説明いたします。

 お母さんとのかかわりを重視しているのは、発達心理学の立場から見ての「お母さんはお子さんの活動をする上での安全基地になっている」という考え方からです。

 人間の親子には、「愛着関係」という緊密で情緒的な関係があります。それによって、本来無防備で独力では生きていけない乳児は生きていくのですが、その中心が「お母さん」ということです。

 では、「中心はなぜお母さんなのか?」
 お母さんの中にそういうものが元々あったのか?というと.そういうことではありません。

 発達心理学では、1960年代から1970年代にかけて、イギリスの児童精神科医のボウルビィという人が唱えたのですが、カモやガンなどの鳥の雛(ひな)が、生後間もない時期に最初に出会った対象(親鳥ではなく、人間でも良い)の後追いをして、絶えずくっついていようとする現象が知られていますが、人間にも同様なことがあるのではないかと提唱しました。これに関しては、それを裏付けるようなサルの乳児に関する実験が知られています。

 そして、結論的には、人間にも「最初の接触による慰めや安心感」を与えてくれる存在にくっついていることが、乳児には重要であると考えました。そう考えると、だいたいは「お母さん」ということになります。幼児期は、そのお母さんの安心感をベースに活動を拡げていくと考えられますが、お父さんとのかかわりも当然重要になっていきます。

 お母さんとのかかわりだけが重要である、ということではなく、お母さんとのかかわりが中心的なものである、と考えられます。療育教室 楽しい広場の「発達療育」では、この考え方を基本にして療育を行っている、ということです。

 以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/12/02(木) 12:05 | izawa

 11月28日(日)に行われた「第21回 札幌療育セミナー」の中で、児童デイサービスの保育士の方からのお話です。

 2才半くらいの子どもさんが、デイサービスを利用し始めました。1才半の時に医師から自閉症の診断を受けていて、言葉は全くしゃべらないとお母さんから聞いていました。

 保育士の方は、このセミナーが始まった最初から参加していただいている方で、子どもさんと接してみて、自閉症とは思えず、こちらの言った言葉は理解しているので、個別の対応の時間を取り、大人と一対一のかかわりを続けていったところ、一週間後、明瞭な発音でしゃべり出し、今は普通にしゃべっているとのことでした。

 後で、保育士の方がお母さんに尋ねたところ、1才半で自閉症の診断を受けてから、お母さんが子どもさんのやること、やりたいことをやってあげていたそうです。着替えも、食事など身の回りのことはお母さんがやっていたそうです。お母さんとしては、自分の子どもさんが自閉症という障害なのだから、あんまり無理なことはさせられない、障害なのだからできないのは仕方がない。できなければ、自分がしようと思ったのではないかと推察します。

 こういうお母さんは、実は私が養護学校の教諭をしていたころ、少なくとも20年くらい前からおられました。これはお母さんが悪いというより、医師や心理士の中で、子どもさんは自閉症という障害で、無理なことをさせると本人がかわいそうだから、障害を受け入れて、できなければ親御さんがしてあげてください、というようなことをお母さんにお話しする方がたくさんおられたということです。そして今でも、残念ながら少なからずおられるのでしょう。

 今回の子どもさんの場合は、最初から発音が明瞭であったということですので、しゃべれたのにお母さんが何でもしてくれていたので、しゃべる必要がなかった、ということかと思います。

 今回の事例で、「自閉症」という言葉の負の力がいかに大きいか、そして、人とかかわることによって、相手に伝えたいということがたくさん生まれてきて、子どもは言葉をしゃべり出すのだということを改めて実感しました。

 以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/12/01(水) 15:50 | izawa

 12月の療育教室(こども発達相談、ことば伸び伸び教室)は、11月に続き1回の開催になります。

★12月12日(日)9:30~16:00、会場は札幌市社会福祉総合センター 第1会議室、料金は1時間3000円です。

 

 療育教室 楽しい広場の早期療育の特徴は、「教育としての早期療育」です。

 例えば、言葉が遅い、多動で落ち着きがない、突然違う話をし始める、友だちとトラブルを起こしやすい、一斉指示が通らないなどの発達の不安が子どもさんにあるとき、その発達の不安の原因を、「その発達に必要な生活経験が不十分だったのではないか」という視点から考えます。

 その上で、個々の子どもさんの発達の実態(発達段階、生活経験)を把握し、不十分だったと思われる生活経験を明らかにし、その不十分だった生活経験を補充する形で更に積み重ねていくことによって、遅れていた発達を伸ばし、問題行動を改善していきます。

 幼児期のお子さんたちの発達の不安の原因は、障害だけではありません。その他に、いろいろな原因が考えられます。その原因と改善の方法をきちんと提示していきます。是非一度お問い合わせください。

 詳しくは、ホームページ・メニューの「楽しい広場 こども発達相談」と「楽しい広場 ことば伸び伸び教室」をご覧ください。

 お待ちしております。

 

 

 

 

 

2021/11/29(月) 18:32 | izawa

 11月28日(日)10:00~12:00、札幌市社会福祉総合センター第1会議室におきまして、「第21回 札幌療育セミナー」を開催いたしました。

 今回は、認定こども園の園長先生、別の認定こども園の幼稚園教諭の方が2名、そして児童デイサービスの保育士の方の4名が参加してくださいました。

 内容は、幼児期の子どもさんで、繰り返し行動やこだわり行動があっても、それだけでは自閉症とは考えられないということ、そして、繰り返し行動やこだわり行動があったとしても、前回、前々回のセミナーで説明をいたしました内容、つまり「良くも悪くも人を見て行動している」そして「ごっこ遊びができる」状態であれば、その子さんは「自閉症とは考えられない」ということをご説明いたしました。

 説明の中では、大リーガー当時のイチロー選手の渡米当初の話題を取り上げ、試合前・試合中・試合後と細かいルーティーンを毎日繰り返していたイチロー選手が、一部の周りの人から「イチローは自閉症ではないか?」と言われたそうです。もちろん彼は細かいルーティーンを毎日繰り返していても自閉症ではありません。その理由は、彼は他の人の気持ちや心を感じ取り、それを推し量りながらコミュニケーションができる、つまり気遣いや心遣いができる人間だからです。ですから、たくさんの人たちに慕われるのです。それが理由です。

 言い換えると、自閉症の人や子どもは、障害のために人の気持ちを推し量りながら繊細で高度なコミュニケーションができないのです。ですから、友だちができないのですね。そして、そのことを幼児期の子どもに置き換えて考えたのが今回のセミナーの内容でした。

 少人数でしたが、熱い熱気のセミナーでした。ご参加の皆さん、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/11/24(水) 13:36 | izawa

 前回のブログでもご案内しましたが、11月28日(日)に開催予定の「第21回 札幌療育セミナー」では、自閉症と繰り返し行動やこだわり行動の関係についてお話をする予定です。

 さて、楽しい広場の推進する「発達療育」では、自閉症に関して「自閉症は心の理論が欠けている」という、認知心理学者のウタ・フリス氏の言語・認知障害説を理論の基盤としています。

 心の理論とは、「人の心の状態を推測し、それに基づいて行動を解釈し、予測する能力」ということです。端的に言いますと「人の気持ちを感じ取る力」ということです。

 さて、この「人の気持ちを感じ取ることができない」と考えられる自閉症ですが、診断をするときにもう一つの要素が必要になります。それが「繰り返し行動とこだわり行動」です。つまり、「対人関係をうまく築くことができない」ということだけではなく、それにもう一つ、何らかの繰り返し行動やこだわり行動があって、初めて自閉症と診断されます。28日のセミナーでは、一見何の関係性があるのだろうと思われるこの二つの要素と自閉症の関係を説明する予定です。

 それに関しては、当日のセミナーにまかせて、今回は、こだわりと繰り返しという観点から、元大リーガーのイチローさんについて、すこし述べさせていただきたいと思います。

 大リーガーの野球選手だった当時のイチロー選手は、現役時代、試合前・試合中・試合後と毎日同じような運動や動作のルーティーンを繰り返していたことで有名です。その毎日の細かいルーティーンのこだわりと繰り返しから、渡米をした当初のころは、実際に周りから「イチローは自閉症ではないか?」と言われることがあったそうです。

 もちろん彼は自閉症ではありません。なぜか。それは心の理論が発達しているからです。具体的には、イチロー選手がたくさんの人たちから慕われたことで分かるように、人間として人の気持ちを感じ取りながらコミュニケーションができ、状況に応じて適切に行動できるからです。

 こだわりや繰り返しがあるから「その人は自閉症だ」ということが、いかに短絡的な見方なのかということが、このブログで、そして療育セミナーでお伝えしたい大きなテーマなのです。

 今回は以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/11/23(火) 17:27 | izawa

 今週の日曜日の11月28日(日)に開催する予定の、「第21回 札幌療育セミナー」では、繰り返し行動やこだわり行動と自閉症の関係、つまりは「繰り返し行動やこだわり行動があるから即自閉症ということではない」ということをお話しする予定です。

 さて、自閉症のことを話すとき、よく「常同行動」という言葉を使う時があります。「繰り返し行動」と置き換えても差し支えないと思います。自閉症児の常同行動は、セミナーの時ご説明する予定ですが、しかし、この常同行動、普通の大人の人にも現れます。

 たとえば、せかせか歩く、貧乏ゆすり、鼻歌、爪かみ、揺り椅子(椅子に座りながら前後にしきりに揺らしている状態)などです。これらは「無用な常同行動」というものですが、どんな人にも見られる非病理的なものです。この非病理的なものと自閉症の病理としての常同行動の違いを説明するのも、当日のセミナーの内容の一つです。

 ここで、一つだけその違いをお話しします。普通の人の「無用な常同行動」の場合は、心理学の実験や研究によって、外部からの影響を受けやすく、例えば人が近づいてくる、あるいは人が自分を見ていることに気が付くなどのとき、簡単に他の行動に組み込まれるか、あるいはそれ自体を止める、つまり抑制するということが分かっています。
 これは、「無用の常同行動」が、退屈さや気配りのなさを示す、社会的に望ましくないもの、という認識があるからだと考えられます。

 さて、自閉症の人の場合はどうかと言いますと、他の人の存在による抑制効果はないと考えられます。なぜなら、よく言われるように、「自閉症の人には、私的行動と公的行動との差があまりない」からです。
 つまり自閉症の人は、場面や人によって、マナーを守る、失礼のないようにする、嫌な思いをさせないなど、良くも悪くも相手や周りのことを考え行動することが、障害のためできないからだと考えられるからなのです。

 今回申し上げたかったことは、貧乏ゆすりは常同行動だけれど、「無用の常同行動」であり、自閉症の常同行動とは違いますよ、ということでした。

 以上です。

 

 

 

 

 

 

2021/11/17(水) 12:53 | izawa

 コロナウィルス感染拡大のため、休止をしておりました札幌療育セミナーですが、4か月ぶりに、「第21回 札幌療育セミナー」を開催することになりました。概要は下記の通りです。

 

《第21回 札幌療育セミナー》

〇日時  令和3年11月28日(日)10時00分~12時00分
     (9時45分~受付) 

〇テーマ  「繰り返し行動、こだわり行動だけでは自閉症ではない
            ~イチロー選手はもちろん自閉症ではない」

〇会場  札幌市社会福祉総合センター 第2会議室

〇対象  幼稚園教諭、保育士、児童デイサービス指導員などの方々

〇会費  お一人 2000円(資料あります)

 その他、詳しい内容は、療育教室 楽しい広場のホームページのメニューの「療育セミナー」のコーナーをご覧ください。

 たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/11/15(月) 15:25 | izawa

 昨日、11月14日(日)11月の療育教室を行いました。3組のお子さん、お母さんに来ていただきました。

 

 さて、楽しい広場が行っている「発達療育」は、「教育としての早期療育」です。その入り口が「障害ありき」ではありません。

 個々の子どもさんの認知や言葉などのいろいろな面の発達段階を把握し、その他にもう一つ、「これまでにどのようは生活経験をしてきたか」を把握します。それが、個々の子どもさんの「発達の実態」になります。

 この二つを照らし合わせて、例えば「発語の遅れの原因として、何か発語に必要な生活経験が不十分だったのではないか?」と考え、不十分だったと考えられる生活経験が明らかになれば、その生活経験を更に積み重ねることによって、発語を促していく、という療育を行います。

 現在のいろいろな相談機関で発達相談を受けられて、例えば発語の遅れ、コミュニケーションの弱さ、友だち関係の弱さ、一斉指示が通らない、などの発達の不安があるとき、知的障害や自閉症などの発達障害以外に原因を説明していただけるところが少ないのではないでしょうか?

 療育教室 楽しい広場では、その障害以外からの原因を考え、それに応じた改善の方法を提示します。

 実は、それを明らかにしているのが、療育教室 楽しい広場が作成し、北海道デジタル出版協会から出版していただいている電子書籍の
『障害以外から原因を考える「発達療育」』です。

 「障害以外」にたくさん原因があり、改善の方法もたくさんあるのです。それが書かれてあります。1冊 1650円です。是非ご一読いただけますとありがたいです。発達に不安をおもちの幼児期のお子さんのお父さん、お母さんの子育てのお役に立つはずです。

 それから、札幌市中央図書館や豊後大野市電子図書館では、貸し出し電子図書としてご利用できます。

 詳しくは、ホームページ「本の紹介」コーナーに書き記しております。どうぞ、ご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/11/02(火) 17:27 | izawa

 11月のこども発達相談と、ことば伸び伸び教室は、都合により11月14日(日)の1回だけとなります。

 会場は、いつもの札幌市社会福祉総合センター 第1会議室です。

 まだ、予約の空きがあります。幼児期の子どもさんの発達に不安があって、これからどのように発達を伸ばしていけば良いか、どのように育てたらよいかについて、子どもさんの発達の実態から、原因、指導方法を考え、提示していきます。

 詳しくは、ホームページ・メニューの「楽しい広場 こども発達相談」と「楽しい広場 ことば伸び伸び教室」をご覧ください。

 みなさんのお問い合わせをお待ちしております。