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izawaさんのブログ

2009/07/05(日) 15:28 | izawa

◎発達の方向性

2 速度の増加

・感覚運動的にやっていたのでは時間がかかるが、表象的構造を使うと時間が短縮される。

・表象構造では、自分の求める、過去のいろいろな時間に戻ったり、現実の時間を並び替えたり、重ね合わせたりする。

 

3 内面化

〈内面化とは〉

・動作として外へ表さなくても、心の中でやることができる。

・心の中で思い浮かべる。

 

*内面化のシンボルが延滞模倣(1:06~)

 → モデルが目の前にいなくても、昨日見たことを今日模倣することができる。

 → 見たのは昨日であっても、それが頭の中へ入って、頭の中のモデルに合

   わせて、今模倣することができる。

 → モデルの「内面化」が可能になる。

 

*「今、ここにあるもの」

     ↓

   〈内面化〉により

     ↓

 「概念」の範囲に入るもの、になる。

 

*「内面化」されることにより

  → 世界は階層化が容易になり、より統合された知識の組織体ができる。

  → 外のものが内に成立すると同時に、「組織化」が進む。

 

★象徴機能の発達

1才半ころの「内面化」が、「あるものを他のもので表す」という、象徴機能の発達の始まりである。ピアジェは、この質的転換こそが、知能の発達において重要な事柄である、と位置づけている。

 

2009/06/03(水) 06:48 | izawa

 楽しい広場では、6月から、新しく「療育カウンセリング」事業を始めました。詳しくは、次の通りです。どうぞ、ご利用ください。

1 対象

(1)幼稚園、保育園、通園施設、学校等の、幼児や児童の教育、保育機関。

(2)教育、保育機関に従事している方。(個人として)

(3)親御さん

 

2 事業の目的

 発達に不安や遅れがあったり、問題行動がある子どもさんの療育(発達を促すために意図的な働きかけをする)や子育てに関する、助言、支援を行う。

 

3 事業の内容

(1)幼稚園、保育園等の教育、保育機関に対して

①対象となる子どもさんの担任や担当の職員に対する、療育に関する助言、支援。

②対象となる子どもさんの親御さん、及び担任、担当の職員を含めた療育相談。

③教育、保育機関の経営者、責任者に対する助言、支援。

 a)現場の職員の方々の、対象となる子どもさんへの療育の方法について。

 b)対象となる子どもさんの、発達の実態の見方について。

 c)親御さんとの連携について

 (2)教育、保育機関に従事している方に対して(個人として)

①対象となる子どもさんの療育の方法についての助言、支援。

②親御さんとの連携について

 (3)親御さんについて

①子どもさんの発達の実態の見方についての助言、支援。

②実際の子育ての方法についての助言、支援。

③教育、保育機関との連携についての助言、支援。

 

4 料金

(1)カウンセリング

・1時間につき3000円。ただし、当方が出向く場合は、札幌市及び周辺の一部の地域を除き、交通費は別途になります。

(2)多数の方々に対する講演

・1時間につき、1万円。

2009/04/08(水) 23:59 | izawa

 楽しい広場では、これから「障害」という言葉の使い方を変更いたします。

 今まで、ある一定以上の大きな発達の遅れを「障害」と呼んできましたが、今後は「障害」という言葉を使用せず、「大きな発達の遅れ」あるいは「大きな発達のつまづき」という言い方をしていきたいと思います。ただし、法律や診断名として「○○障害」となっている場合は、そのまま用います。知的な発達の大きな遅れについては、今まで「知的障害」を使ってきましたが、今後は、医学での診断名である「精神遅滞」あるいは「精神発達遅滞」を使っていきます。理由は次のとおりです。

《理由》 

1 「障害がある」という言い方をすることによって、「この子は障害があるから発達が伸びなくても仕方がない」という、あきらめの言い訳に使っていたことは否めない。

2 本来、子どもが「成長する」「発達する」ということは、どういうことか。

  それは、人との「対人相互交渉(かかわり)」において、「刺激ー反応」を繰り返しながら「認識(理解)が生まれ、それが豊かに変化していくことを、「成長した」「発達した」と、表現するのである。具体的には、「習得力」が伸び、判断力の幅が広がる、ということを意味する。そして、それが更には、「思考」「意思」「感情」などに、つながっていくのである。そしてその場合、発達が順調な子どもも、発達に小さい遅れがある子どもでも、あるいは大きな発達の遅れがある子どもでも、この成長し、発達する道筋は同じである。この流れをまとめると次のとおりである。

        対人相互の交渉(かかわり)

               ↓   

            刺激ー反応

               ↓

             認 識(理解)

               ↓   〈豊かに変化〉

          *「成長した」 「発達した」

               ・習得力が伸びる。

               ・判断力の幅が広がる

               ↓

            「思考」「意思」「感情」など

 

 楽しい広場の療育では、この一連の働きかけ、発達の過程を最も重要視している。つまり、発達が順調な子どもも、小さな発達の遅れがある子どもも、大きな発達の遅れがある子どもも、発達を促していく上で重要なのが、これらの働きかけであり、発達の過程である。

 そういう意味で、「大きな発達の遅れのある子ども」を「障害がある」子どもとして区別して、あたかも違う発達の道筋があり、かかわり方も大きく違うかかわり方をする、という間違った見方をしないために、そしてされないために「障害」という言葉を使わない、ということである。言い換えると、子どもの発達的視点から、子どもの発達を促す働きかけをしていくとき、「障害」という言葉は使う必要がない、ということである。そして、特に「大きな発達の遅れのある」子どもに対しては、この一連の働きかけを「手間ひま」かけて、粘り強く、継続的に行っていくことが重要となってくるのである。 

 

 

2009/03/01(日) 11:14 | izawa

◎知的な構造の変化(シェマの構造の変化)

  【感覚運動的構造】

       ↓      (発達の方向性)

  【表象的構造】 ・・・・・完成は12~16才頃(形式的操作期)  

    *表象作用とは~実物を離れ、頭の中で、いろいろ描く、筋道を立てる、

               分類する、関係を操作するなど。具体的には、イメージ

               、記憶像、概念など。

 

◎発達の順次性

 ・発達の順序性の強調

 ・「経験」の重視 → 順序性の積み重ね

*段階、つまり構造は、順序を踏んで生まれてくるが、その「変換」をとげていく  

 のは、個体が環境との「相互作用」を通してであって、その中で「経験」の果た

 す役割は重要になっていく。

 

◎発達の方向性

1 可逆性

 次々と構造を作り上げていくと、初めの感覚的運動期の方では、「固定的」で「一方向的」だったのが、それが発達するほど感覚的運動期の中でも「可変的」「可逆的」になっていく。そして、表象構造がより高い表象構造の性質を持ってくるほど、より安定した可変的、可逆的な構造が成立する。

★可変的 → 機動性がある、ということと考えられる。その状況、状況に応じ

         て融通性のある、安定性をもってくる。

★可逆的

  ・例えば、論理のすじみちで、往く道を習ったら帰り道は習わなくても同時に

   理解できるというのは、可逆的構造が備わっているからである。往く道は習

   ったけれども、それは必ずしも帰り道を習ったことにはならない、という段階

   は、まだ可逆性が乏しいのであって、幼い子どもでは絶えず見られる。

  ・具体的には、「ここから向こうの壁まで10歩ある」ことを知った幼児は、「壁

   からここまでも10歩ある」こと、また、「ここから10歩歩いたところに壁があ

   ること」も同時に理解できているとは限らない。ちょうど表側と裏側が別々

   のものになっているのであって、両者が表裏一体となって同じ構造の中に

   組み込まれた時、可逆性が成立してくる。

 

*子どもの発達を見ていくのには、どれだけ子どもが可逆的な行動、あるいは構造をとることができるか、ということが、その子の発達の重要な目印になる。

*子どもに見かけの上では変化が起こってきたけれども、その変化が発達といっていいものかどうか、という場合、例えばその目印として、前より可逆的な働きができるようになったかどうかを見るのは、一つの方法である。     

2009/02/05(木) 01:06 | izawa

◎ピアジェにとって、知的な発達とは、「シェマの発達」を意味している。

◎知的な発達は、

  → 構造的には、違った発達段階をもって「非連続」であるが、

  → 機能的には、「同化」と「調節」という機能からみると同じことをしているの

    「連続性」」がある。

◎発達段階とは

  ・発達段階は、一つの構造を意味する。

  ・発達段階が異なるということは、構造を異にする、ということである。

  ・それぞれの発達は、それぞれの構造をもっている。

  ・発達段階に応じると言うことは、知的構造に応じるということである。

 

2009/02/03(火) 00:40 | izawa

◎シェマの構造化の変化 → 知的な発達段階

1 感覚運動シェマ

   (経験)

      ①多様化   ②協応   ③内面化   ④組織化

2 イメージシェマ

   (経験)

      ①多様化   ②協応   ③内面化   ④組織化

3 概念シェマ(具体的)

   (経験)

      ①多様化   ②協応   ③内面化   ④組織化

4 概念シェマ(抽象的)

   (経験)

      ①多様化   ②多様化  ③内面化  ④組織化  

2009/01/26(月) 10:40 | izawa

◎シェマとは

 → 「自分が引き起こせる行動の型」

   「行動を可能にしている基礎の構造(下書き)」

◎シェマの種類

 ・動作シェマ

 ・表象シェマ

 

◎動作シェマの例

 ○手を閉じる、開く     ○手で耳を引っ張る   ○手で頭をたたく

 ○目を開ける、閉じる   

 ○(赤ちゃんが)口をぱくぱくする

 ○(赤ちゃんが)バイバイと手を挙げ振る

 ○(赤ちゃんが)物を口の中に入れる

 ○(赤ちゃんが)物をつかむ     等

   

◎表象シェマの例

 ○猫の概念を頭に浮かべる

 ○頭の中で、猫はどのようなものかを定義する

 ○母親の顔を思い浮かべる

 ○母性とは何かを考える

 ○三段論法

 ○数学の操作、ものの考え方

 

★動作と表象という一見かけ離れたものを、「シェマ」という考え方の中で統合し  ていく、というところが、ピアジェの優れた点であり、特色でもある。

★赤ちゃんは、イメージや概念をもっていないけれど、「動作シェマ」といったものが、我々の概念やシェマと同じような役割をしている。

★子どもにおいて、感覚運動的動作(動作シェマ)が果たす役割と、我々が高次の思考の中で概念が果たす役割・働きが別個のものではなく、知能としては一つの連続性がある。

 

◎教育的示唆

  「模倣」 → 調節

  「遊び」 → 同化

 

*例えば「ボールを投げる」という運動機能を育てる。

(1)「ボールを両手で下から投げる」

 ・大人が柔らかいスポンジボールを「両手で下から投げる動作」を子どもに見せ、「模倣」させる。(調節)

     ↓

 ・いろいろな大きさ、固さのボールを使って、「ボールを両手で下から投げ」遊ぶ。(同化)

     ↓

(2)「ボールを両手で上から投げる」

 ・大人が柔らかいスポンジボールを使い、「両手で上から投げる動作」を子どもに見せ、「模倣」させる。(調節)

     ↓

 ・いろいろな大きさ、固さのボールを使い、「ボールを両手で上から投げ」遊ぶ。(同化)

 

*子どもの行動調整や運動機能を育てる、ということは「調節」の」問題である。

 

★ピアジェの発達論において、

○認識(知的機能)の発達は、「シェマの発達論」である、と言える。

○人間はシェマの集合体であり、シェマの使い手である。

○シェマ同士どのように構造化され(体制化、秩序化)、より高次の適応が作られていくかを理論化しようとした。

 

2009/01/17(土) 14:06 | izawa

◎行為

 → 個体と環境の相互作用である。 

 ◎知能

 → 認識的行動(行為)のもっとも高い均衡状態、安定した最高の適応状態。

 → 知能の源は、感覚運動的段階にあるとする。

 

◎認識的行動の適応状態とは?

 → 同化と調節の均衡のとれた状態。

 

◎同化と調節

〈同化〉 ものや外界を自己の行動シェマやイメージ、概念に「取り入れる」こと。

  ・赤ちゃんが物をつかむことを覚える。→ 周りにある物をどんどんつかむ。

〈調節〉 ものや外界に応じて自己の行動シェマやイメージ、概念を「変える」こと

  → 自分の概念の作り直し

《同化と調節の例》

 ○子どもがとんぼや蝶を見て、「昆虫とは、小さくて、羽があって、飛ぶもの」とい 

 う概念をもつ。

      ↓

*セミやテントウ虫を見て、昆虫だ、と認識する。(同化)

      ↓

○アリを見てみると、羽のあるものと、ないものがある。

      ↓

*羽のないものも昆虫なんだ、と認識する。(調節)

      ↓

*ムカデ(羽のないもの)を見て、昆虫だと認識する。(同化)

 

★いつでも同化できるとは限らない。同化していって、同化しきれないと矛盾が起こってきて、そこで調節が起こり、それでもって新たな同化が起きる。そういった形で、均衡が保たれていく。

★我々は現実の生活の中で、いろいろな経験に出くわしながら、「同化と調節」を繰り返している。

★偏見というのは、「同化と調節」のうちの、調節作用を全く失ってしまったような見方をいうのではないか。

 

2009/01/09(金) 01:10 | izawa

★行為

○ピアジェという人は、もともと生物学の研究から出発して心理学に入ってきた人であるだけに、生物学的な考え方がその基本にあり、生物学からの影響というものを強く受けている。そして、むしろ知能の発生過程を生物学的にとらえようと出発し、そこに独自の心理学、ひいては認識論の体系を築いたと言える。

○生物学にせよ、心理学にせよ、個体と外界との相互作用ということを研究する点では同じであり、心理学ではそういう個体と外界の相互作用、つまり「人間の行為」というものが研究の中心になる。そこで問題になるのは、物質的秩序ではなく、機能的な働き、機能的秩序について研究することが、心理学の中心的な仕事になる、とピアジェは言う。

○行為には、広い意味で二つの側面がある。

1 感情的側面~人間の行動のエネルギー的側面、価値付け。アメリカの心理

           学にいうなら「動機付け」と言えるかもしれない。

2 認識的側面~知的な面、つまり、個体と環境の関係の面に構造化を施して

           いく働きの面。

 (卑近な例)

   ・自分の周囲を見回して、男の人と女の人がいる、ととらえたとする。簡単

    な認識であるが、私と環境の関係に一つの構造を与えられたことになる。

    つまり、その環境を二つのカテゴリーに分けた、ということになる。そして、

    更にその中に大阪府に住む人、大阪府以外に住む人、というような形に

    とらえると、これまた私の前にある環境を四つ切りにしたという形になる。

    → このように、私は認識作用をとおして、私と環境のかかわりに構造を

      与えている。つまり、認識的活動というのは、個体と環境との間の関

      係に構造化を施していくこと、と考えていいのではないか。 

2009/01/07(水) 02:31 | izawa

 私たち、療育教室 楽しい広場の大きな特徴は、「子どもの発達段階に応じた意図的な働きかけを行い、子どもの知的な発達を促す」という点です。その基準となる、子どもの発達の過程をみるときの、基本的な理論としているのが、ピアジェの認知発達論です。ピアジェの理論は膨大で、年代によってもその内容が変わっていきますが、楽しい広場が基本としているのは、「知能の発生的段階説」です。

 実は、楽しい広場のホームページ、及びブログの中で、個別の内容で一番多いのが、以前ブログで書いた「ピアジェの認知発達論の特徴」なのです。ものすごく、関心が高いことが分かりました。そこで、今回は、楽しい広場の基本理論としている「ピアジェの知能の発生的段階説」の特徴について、以前より細かく述べていきたいと思います。

 これから、何度かに分けて、述べていきます。なお、これについては、「村井潤一編:別冊発達 4、発達の理論をきずく、ミネルヴァ書房、1986」の中の岡本夏木氏が執筆された、ピアジェについて書かれた論文をまとめる形で、ここに述べていくことをご了承ください。

★まず、最初に、ピアジェの発達心理学の立場についてです。それまでの発達心理学で課題となっていたのが、「発生(知能の発生、注:伊澤)と構造の関連性」についてです。大きく分けると、連合主義心理学や行動主義を基本とするアメリカの学習心理学に代表されるところの、発生は考えるが、構造は考えていない経験論や、人間の知覚体制には、すでにはじめからある知的構造が備わっていて、人はその構造に従ってものを見、ものを聞いていくのであって、その構造に発達的変化は見られない、とするゲシタルト心理学があったが、ピアジェはそうではなくて、「発達の問題とは、構造の問題とそ発達的変化の原理ということを同時に考え、解明していく、という心理学であるべき」と考えた。

★ピアジェの有名な言葉に「構造から出発して構造に終わる」というものがある。それは、ある知的構造が次の知的構造へ変わっていくということであり、どう変わるかというと、ある構造から次の構造へ「変換」していくことであり、その「変換」は「行為」をとおした「構成」によるとした。

★ ピアジェの行為とは~個体と環境の相互作用(交互作用)であり、個体と環境は不可分な一体をなしている、というのが基本的な見方である。そして、その「行為」をとおして、次々と構造を常に構造している、とする。

★その「行為」を「作用」という点から見ると、同化作用・調節作用・両者の均衡化から成っているとする。