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izawaさんのブログ

2019/05/01(水) 14:15 | izawa

 札幌市幼児教育センターの「アセスメントチェックシート」を使った、障害以外の原因を考えるシリーズは、今回で終了です。

 今回は、「手をひらひらするなど特徴的な行動が見られる」です。「アセスメントチェックシート」のチェック項目を見てみます。

【手をひらひらするなど特徴的な行動が見られる】
(支援有)
 ・手をひらひらさせる、くるくる回る、繰り返しジャンプする、高い所
  に登りたがるなど特徴的行動が多く(目立ち)個別の配慮が必要であ
  る。
(支援無)
 ・特徴的な行動は見られない。
 

 さて、世界の標準的な医学の診断基準の一つである、DSMー5、つまりアメリカ精神医学会刊行の「精神疾患の診断・統計マニュアルー第5版」が、2013年に出されました。
 その中で、自閉症スペクトラムを「定義する症状」として、大きく次の2つが挙げられています。
  ①社会的コミュニケーションの障害
  ②興味の限局、常同的反復的行動 

 おそらく、これを意識して、アセスメントチェックシートにもチェック項目として入っていると思われます。

 さて、アセスメントチェックシートのチェック項目に書かれている、「特徴的行動」をどのように解釈するかですね。私が以前養護学校に勤務していた時に、「手をひらひらさせる」「体を前後に大きく揺らす」などを、日常的によくしていた子どもさんはいました。ただ、くるくる回るとか高い所に登りたがる子どもさんはいませんでしたね。しかし、これもどれくらいの頻度で、どのような様子か、というのも実際に見てみないと分かりません。このあたりは特徴的な行動と言われるものが、個別の配慮が必要なものなのかが、一つの目安でしょうか。ただ、なんでもかんでも「特徴的行動」にして、心配しすぎないことも必要です。

 

 

 

2019/04/30(火) 18:40 | izawa

 前回、「音などの特定の刺激に反応する」大きな原因は「感覚過敏」であると申し上げました。

 今回は、「感覚過敏」に対する対応について説明をいたします。
 基本的に、感覚過敏ということが分かれば、日常生活の中で、できるだけ刺激を落ち着いて受容できるよう、工夫することが必要と考えられます。
(1)触角過敏
 触角過敏の幼児の場合、
①ぬいぐるみをなでる。
②暖かいものを手にもつ、あるいは着る。
③枕を膝に乗せて座る、あるいは枕を周囲において座る。
④毛布にくるまるなど、柔らかい緩やかな感覚の刺激を受容させる。
⑤子どもの肩に手を置く。
⑥子どもの背中をリズミカルになでたり、軽くたたく。
⑦もし子どもが受け入れるならば、抱きしめるなど、身体的、精神的な人
 の柔らかく暖かい感触の刺激を受容させることによって、日常生活の中
 で落ち着いた刺激の受容を積み重ねていくことができる、と考えられ
 る。

(2)聴覚過敏
 聴覚過敏の場合は、子どもが嫌がる音を無理に慣れさせようとするのではなく、嫌がる音をなるべく避けて活動する配慮が必要である。幼児期では、例えば家庭では、落ち着いた音の環境の中で、お母さんや友だちと一緒に遊ぶ機会を増やし、安心感の中での楽しい活動を積み重ねることにより、感覚過敏が落ち着いてくることが考えられる。また、家庭以外の幼稚園や保育園などでも、できる限り落ち着いた音の刺激の環境を整える配慮があることが望ましい。その際、他の子どもたちや親御さんに理解してもらう配慮も必要になると考えられる。

(3)嗅覚過敏
 嗅覚過敏の場合は、できるだけ激しい、あるいは強い臭いの刺激を避ける、という配慮が必要と考えられる。給食などの時は、アレルギーがある子どもさんと同じように、家庭でお弁当を持ってくるようにすることが望ましいと思われる。

 

★感覚過敏は、だいたい3才くらいから落ち着いてくると思われます。なぜかと言いますと、これまで療育教室 楽しい広場の療育相談で「ことばが遅い」「友だちとのコミュニケーションについていけない」等の子どもさんが、たくさん来られました。そのとき、お母さん方に成育歴を伺うと感覚過敏の子どもさんが、これまたとても多かったのです。そして、楽しい広場の療育相談に来られた時は、2才後半から3才を過ぎていますが、その時は、感覚過敏が全くなくなってはいませんが、生活に支障のない程度に過敏が落ち着いているのでした。 
 人間の感覚は、だんだん鈍化していくと言われています。もしそうだとしたら、鈍化のスピードが遅いのが「感覚過敏」なのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/04/30(火) 17:45 | izawa

 今回は、「音など特定の刺激に反応する」です。「アセスメントチェックシート」のチェック項目を見てみます。

【音など特定の刺激に反応する】
(支援有)
 ・大きな音に敏感で大勢の中にいることを避けたり、怖がったりする。
 ・耳をふさぐ。
 ・衣服の肌への刺激、匂いなど特定の刺激が気になると学級での活動等
  の流れに沿った行動ができない。
 ・音などが気になり、注意が散漫になる。
(支援無)
 ・特定の刺激に反応する様子は見られない。

1 原因
 障害以外の原因として考えられるのは、「感覚過敏」です。
 「感覚過敏」とは人間のもつ感覚に対する外部からの刺激に対して、拒否的、感情的に反応する傾向をさします。「感覚過敏」については、「感覚統合理論」では、「触角防衛」という言い方をしていますが、ここでは同じ意味として使います。

 さて、「感覚過敏」を考えるとき、主となる3つの過敏を取り上げます。3つの過敏の特徴は以下の通りです。

(1)触覚防衛
①身体に触れられるのを極端に嫌がる。
 (例) ・抱っこを嫌がる。
     ・肩を抱かれたり、背中を触られるのを嫌がる。
     ・鬼ごっこをして触られると痛がる。
②手をつないだり、手を握られるのを嫌がる。
③指先にのりをつけるのを嫌がる。
④柔らかい粘土を触るのを嫌がる。
⑤芝生や砂の上、ジュータンなどの上をはだしで歩くのを嫌がる。
⑥着替えをするのを嫌がり、逃げ回る。
⑦お風呂で誰かに体を洗ってもらったり、水しぶきを受けることを嫌が
 る。等々。

(2)聴覚過敏
①普通は気にならない音、あるいは、小さい音が気になる。
  → 例えば、赤ちゃんが寝ているとき、横にいるお母さんがちょっと
    動いたり、部屋のドアが少し開くような音で、すぐ目が覚めて、
    1~2時間に1回くらい夜泣きをしたり、昼寝をなかなかしな
    い、など。
②ある特定の高さの音を嫌がる。
  → 例えば、赤ちゃんの泣き声、工事の音などを嫌がる。
③大きな音や突然の音を嫌がる。
  → 運動会の時のピストルの音や花火、クラッカー、ピアノの音、人
    が大勢で話したり歌ったりする音を嫌がる。
④不規則な音を嫌がる。
  → クラシック音楽など比較的規則正しい音楽、あるいはメトロノー
    ムのような規則的な音が好きで、ロックミュージックのような音
    楽は極端に嫌がる。

(3)嗅覚過敏
 水や飲み物を飲むときに匂いを必ず嗅ぐ、食べ物の匂いを嗅ぐ、人の匂いを嗅ぐなどが挙げられる。幼児期の激しい偏食がある場合、口の中の触角過敏とともに、この嗅覚過敏の可能性も考えられる。また、幼稚園や保育園、学校等の給食で、いろいろな料理の匂いが混ざっていると、物が腐っているような匂いに感じて、給食が食べられないということもある。

 

 次回は、感覚過敏への対応を考えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/04/29(月) 18:38 | izawa

 ・目と目が合わない
 ・初めての行動や活動が苦手
 ・商標、マーク、文字など特定の好きなものにこだわり、興味が狭い
 ・音など特定の刺激に反応する
 ・ドアや戸を開け閉めするのが大好きで毎日よくしている
 ・集中力がなく、目についたものにすぐ反応してしまう
 ・一人遊びばかりで友だちと遊ばない
 ・かんしゃくが激しく、感情の起伏が激しい、等々

 上記のようなお子さんの行動で、発達の心配をされているお父さん、お母さん、療育教室 楽しい広場は、これらのような子どもさんの発達の遅れ、不安を「障害」以外から原因を考え、子どもさんの発達段階に応じた適切な働きかけをして、発達の遅れや不安を解消し、子どもさんの更なる成長を後押しします。

 そのために、5月も個別療育相談やことば伸び伸び教室を次の日程で行います。

【5月の予定】
 〇 3日(金:祝日)  9:00~16:00
 〇 4日(土)     9:00~16:00
 〇 6日(月:祝日)  9:00~16:00
 〇14日(火)     9:00~16:00
 〇22日(水)     9:00~16:00
   (会場)札幌市社会福祉総合センター 第1会議室

 △25日(土)     9:00~16:00
   (会場)札幌市教育文化会館 304研修室

 詳しくは、個別療育相談、ことば伸び伸び教室のコーナーをご覧いただき、ぜひ一度お問い合わせください。お待ちしております。

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/04/28(日) 19:43 | izawa

 あす、札幌市教育文化会館で行う、個別療育相談やことば伸び伸び教室、まだ予約が空いています。

 まだ明日の朝8:00までは間に合いますので、どうぞご連絡ください。

2019/04/28(日) 19:37 | izawa

 今回は「興味が狭く、特定のものや事柄にこだわる」の2回目で、具体的な働きかけの方法についてです。
 今回の場合、改善するということは、「興味がいろいろなものに広がる」ということに定義します。

1 働きかけの方法

 前回、「興味が狭く、特定のものや事柄にこだわる」子どもさんがいた場合、障害以外の原因として考えられるのは、「視覚が強い子ども」と言われることが多い、脳の情報処理過程の類型のうち、「同時処理機能」と呼ばれるものが非常に強い子どもさんである、ということです。

 つまり、情報を処理するとき、写真を撮るように視覚を使って情報を全体的に、一括的に処理する機能が非常に強い、ということです。ということは、他の子どもさんよりも視覚的情報がたくさん脳の中に記憶されていると考えられます。そういう視覚的情報の中に、例えばアンパンマンですとか機関車トーマスなどの自分が好きなアニメのキャラクターがいれば、それらのキャラクターに関するものに興味が集中してしまうことが考えられます。また、脳の中に記憶された視覚的情報の中にキャラクターのセリフとか歌が一緒に記憶されていたら、何かの拍子ににふとアンパンマンが空を飛ぶところの記憶がよみがえり、それと一緒に歌やセリフが出てくる、ということも考えられます。遊んでいるときに、周りの方は驚くでしょうが、突然キャラクターのセリフを言ったり、歌ったりするというのは、このような場合に考えられます。

 さて、このような子どもさんの興味をどのように広げるか?

 方法は、お母さん、幼稚園や保育園の先生、あるいは楽しい広場や他の子供教室などの先生と、つまり大人と一対一で遊ぶ時間を作り、その時間を長くしながら、遊ぶ内容を増やしていくというものです。

 こういう子どもさんの場合、友だちと遊ぶというところまでいっていないと思われます。友だちとかかわる前の、大人と遊ぶことによってかかわるということを学ぶ段階と思われます。

 では、どのように遊ぶか。もし、楽しい広場で遊ぶとしたら、例えばアンパンマンが大好きだとしたら、アンパンマンの積み木、パズル、あるいは絵本など、子どもさんが興味をもつものを用意しながら、それらで遊ぶ前に、あるいは遊んだ後で別な遊び、例えば絵本を読む、ですとか、手遊びをするですとか、自分の興味のあるもの以外の遊びを試していきます。遊びは、他に、シール、粘土、はさみ、ぬり絵、ビーズ、ボール、絵カードなどいろいろなものを使った遊びが考えられます。
 これは、「強化」という、行動療法と呼ばれる指導方法の一つです。自分が興味あるものを刺激として「強化する」ことによって、他の遊びをしていこう、というものです。

 このようにして、大人と一対一で遊びながら、大人とのかかわり、つまり会話をしながら、あるいは言葉がけに反応しながら、あるいは相手の気持ちを考えながら、「かかわる」ということを学んでいくと同時に、興味もだんだん広がってきます。

 それらができてきますと、大人や友だちと「ごっこ遊び」ができてくるようになり、少しずつ、合わせてくれる大人とのかかわりから、お互いに合わせることをしない、友だち同士の真剣勝負のかかわりの段階に進んでいくことになります。。

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/04/25(木) 11:02 | izawa

 4月の療育教室のご案内です。

 ことがが遅い、興味や遊びが特定のものに偏っている、集団行動についていけず先生から問題視されている、友だちと遊べずいつも一人で遊んでいる、意味がよくわからない宇宙語のようなものを話している等々、発達に不安をおもちのお子さん、そして親御さん、ぜひ一度、療育教室 楽しい広場にいらしてください。発達という視点から不安の原因を明らかにし、適切な働きかけをアドバイスし、指導いたします。

 

 4月も下旬を過ぎましたが、楽しい広場の療育教室を以下の通り2回行います。

〇4月28日(日)13:00~16:00
  (場所)札幌市社会福祉総合センター 第1会議室
         札幌市中央区大通西19丁目1番1号

〇4月29日(月:祝日)9:00~1600
  (場所)札幌市教育文化会館 304研修室
         札幌市中央区北1条西13丁目

 料金は50分3000円です。メールでお問い合わせ、お申し込みください。

  メールアドレス   mail@tanoshi-ryouiku.com

 お待ちしています。

 

 

 

2019/04/24(水) 13:31 | izawa

 まず、札幌市幼児教育センターの「アセスメントチェックシート」からチェック項目を見てみます。

【興味が狭く特定の物や事柄にこだわる】
(支援有)
 ・自分なりの手順や日課などがあり、変更や変化を嫌がる。
 ・文字、数字、マークなど特定の好きなものにこだわり、興味関心が狭
  く、なかなか広がらない。
 ・いつも同じ遊びを繰り返し、新しい経験を嫌がる。
(支援無)
 ・興味関心が狭く特定のものであるなどの様子は見られない。

1 原因
(1)視覚が強い子どもさん
 商標やマーク、文字や数字など、特定のものにだけ興味を持つ子どもさんは、以前から、少なくとも私が養護学校の教諭をしてた30年位前からもいました。
 そして、このような子どもさんは、次のような特徴をもつ場合が多くあります。

 ・一度行った所のとても細かい所を正確に覚えている。
 ・一度行った所へ行く道を正確に覚えている。
 ・アニメのキャラクターや車の車種など、膨大な数のものを正確に覚え
  ている。
 ・2才、3才くらいで、ひらがな、カタカナ、数字、アルファベットな
  どが読める。
 ・突然、アニメのセリフを言ったり、アニメの歌を歌い出したりする。
 ・周りはよくわからない、宇宙語のような独り言をいう。

 このような子どもさんは、最近、「視覚が強い子どもさん」という言い方をされる場合もあります。それはどうしてでしょう?

(2)同時性処理機能
 1983年にアメリカのカウフマン夫妻が作った「K-ABC」という知能検査があります。日本では、1993年に日本版が標準化され、さらに2013年には改訂版である「K-ABC-Ⅱ」の日本版が刊行されました。
 この知能検査は、認知能力だけではなく、習得度(基礎学力)を個別に測定し、さらに支援、指導といった教育的な働きかけに直結する検査と言われ、日本でも使われている知能検査の一つです。
 さて、この「K-ABC」の理論的モデルをカウフマンモデルと呼ばれています。その中で、人間が皆もっている脳の認知処理過程の類型として「同時処理機能」と「継次処理機能」が挙げられています。

(同時処理機能)
 ・複数の情報をまとめ、視覚的、運動的な手がかりを使って、全体とし
  てとらえ、処理していく。視覚的な記憶力、全体を部分に分解する能
  力、空間認知能力などに結びついていると考えられます。
(継次処理機能)
 ・連続した刺激を聴覚的、言語的な手がかりを使って、一つずつ順番に
  分析し、処理していく。短期記憶、情報の系列化の能力などに結びつ
  いていると考えられます。

 具体的な例で考えてみますと、例えば、「8459316」という7ケタの数字を覚えるとすると、「はち、よん、ご、きゅう・・・」と口で言いながら、順番に覚えていくのが「継次処理機能」、一方、数字を見て、写真を撮るように全体を一括して記憶するのが「同時処理機能」と考えられます。
 そして、この二つの違いは、「どのように問題を解くか」という、問題を解決するプロセスの違いであるとし、この二つの機能を適度に使いながら、いろいろな問題解決をしている、つまり「考えている」ということができます。

 さて、人間はこの二つの機能のうち、継次処理機能の方が強いと言われています。ところが中には、同時処理機能がものすごく強い人がいます。当然、子どもさんにのいます。今回挙げられた「視覚が強い」と言われる子どもさんたちは、この同時処理機能が、ものすごく強い子どもさんではないかと、療育教室 楽しい広場では考えています。

(3)具体的な発達の不安
 では、今回のような視覚が強いと言われている子どもさんは、どのような発達の不安に結びついているかと言いますと、アセスメントチェックシートのチェック項目にもありましたが、「特定のものしか興味をもたない。」「興味が広がらない。」など、そして「友だちと遊ばない」なども挙げられます。
 それから、療育教室 楽しい広場には、これまでたくさんの子どもさんが来られましたが、その中で、「言葉が出ない」あるいは「言葉が遅い」という子どもさんがとても多いのです。そして、そういう子どもさんの成育歴や現在の行動の様子を伺うと、実はこの「視覚が強い」と言われる子どもさん、同時処理機能が強いと思われる子どもさんが、とても多いのです。

 次回は、発達の不安に対する具体的な働きかけの方法について考えます。

 

 

 

 

 

2019/04/22(月) 16:38 | izawa

 障害以外の原因を考えるの7回目です。このシリーズでは、札幌市幼児教育センターが作成した「アセスメントチェックシート」(平成30年度改訂版)の中の項目の一部を取り上げ、考察をしています。

 今回は「時々情緒が不安定になる」です。チェック項目を見てみます。
(支援有)
 ・怒ったり、泣いたり、感情の起伏が激しい。
 ・友だちに対し、攻撃的な言葉を使うなどトラブルが起きやすい。
 ・不安をもちやすく教師がそばにいる必要がある。教師のそばを離れな
  い。
(支援無)
 ・安定した気持ちで生活している。

 

 さて、今回も基本的には3歳以上であれば、「自分で自分の行動をコントロールする力」である「自律性」の発達が不十分ではないか、と考えられます。2才代の子どもさんの場合は、まだ、あまり該当する子どもさんはいないのではないかと思われます。強いて挙げれば、不安をもちやすく、教師のそばを離れないという、2才代のお子さんはいるかもしれません。その場合の考えられる原因は、まず不安や緊張が強い子どもさんの場合。それから、何らかの理由でおかあさんとかかわる時間が極端に少なく、子どもさん行動の基盤である「お母さんの安心感」が足りないのではないか、ということです。

 3才以上の子どもさんの場合、「自律性」の発達が不十分なのではないかと述べました。その場合、考えられるのが、前回もお話ししましたが、かんしゃくが激しくなる、ということです。自分の思うとおりにならない時、一時間でも二時間でも泣きわめき、最後はお父さん、お母さんが根負けしてしまう、という場合です。
 もう一つ考えられるのが「依存」です。「ママやって」「パパやって」と親にしつこくやってもらおうとすることです。例えば「抱っこ」「ベビーカーに乗る」「おやつ買って」「もっと遊びたい」などです。「抱っこ」や「ベビーカー」など、親がやめなければ、年長さんになってもやってほしがります。親がやめなければやめません。
 これらのようなお子さんの場合、気持ちが不安定になりやすいと考えられます。
 それからもう一つ、2才代のところでもお話ししましたが、子どもさんの行動の基盤である「お母さんの安心感」が少ないのではないか、というとき、気持ちが不安定になりやすい、と考えられます。

 

 では、それに対する対応ですが、「自律性」の発達がまだ不十分と考えられる場合は、前回、説明をしましたように、日常生活の中で「少し待つ」とか「少し我慢する」などの「自分を抑える」経験を積み、自律性を伸ばすことが必要と考えます。
 それから、「お母さんの安心感」が少ないのではないかと考えられる場合、まずお母さんからお話をきいて、おうちでの様子を伺い、もし、「お母さんの安心感」が少ないようでしたら、短い時間でもよいので、お母さんとのかかわりを増やすこととを心掛けていただくようにしたらよいと思います。これについては、2019年3月24日付のブログの第7回札幌あおば幼稚園子育てセミナー講演資料で説明をしておりますのでご覧ください。

 

 

 

 

2019/04/20(土) 21:00 | izawa

 私は25年間、知的障害の養護学校で教諭をしていました。そこのお母さんたちは、わが子の障害を受け止め、必死に子育てをされていました。

 養護学校の教諭をやめ、療育教室 楽しい広場を始めて、今年度で13年目になります。その間の相談や指導の延べ件数は4000件は下らないと思います。その中で、お会いしたお母さん方はたぶん600人くらいはいらっしゃると思います・

 今、療育教室 楽しい広場の大きな役目は、発達に不安のある幼児期の子どもさんの、その発達の不安の、「障害」以外の原因を明らかにし、発達段階に応じた適切な働きかけを行い、子どもさんの発達を伸ばし、問題のある行動を改善し、発達の不安を解消することです。

 実際に、障害をもっている子どもさんは、今でもいます。それはわかります。しかし、その他に、発達に不安をもっている子どもさんもたくさんいます。療育教室 楽しい広場に来られたお子さんで、確かに言葉やコミュニケーションの遅れ、かんしゃくがひどいなどの問題行動をもっている子どさんがたくさんいました。しかし、その中で、その発達の遅れや問題行動の原因が、障害以外にあると思われた子どもさんが、たくさんおりました。そして、楽しい広場のアドバイスや指導で、どんどん成長された子どもさんもたくさんおりました。

 しかし、そういう中で、障害とは思われない原因で、発達に不安のある子どもさんのお母さんで、周囲のいろいろなところから聞こえてくる「障害」という言葉に、不安に陥り、苦しみ、怒り、病み、苦悩の中に身を置かれていたお母さんをたくさん見てきました。

 お子さんが障害をもっていられるようであれば、当然きちんとお話しします。しかし、お子さんの発達の不安の原因が障害と思われないお子さんが、とても多いのです。そういうお子さんをもつお母さんは、お子さんが障害をもっている、あるいはその可能性があると聞かされているでしょう。自分の子どもに発達の不安があって、まわりから「障害」という言葉を聞かされたら、親であれば当然頭から離れません。苦しみます。悩みます。
 そして、一番つらいことは、原因が障害でなければ、何が原因で、どういう働きかけをしたら、子どもさんの発達が伸び、問題行動が改善するかを、はっきり言える人、示す人があまりにも少ない、ということです。

 療育教室 楽しい広場は、それができる人を日本中にたくさん増やしたい。そのために、今、本当に残念ながら微力ですが、全力を尽くしたいと思っています。そういう人たちがたくさん増えて、子どもたちがどんどん成長していけば、お母さん方の苦悩がなくなっていくと思います。お母さん方には、頑張ってほしい。しかし、それには受け皿が必要です。指導者、指導機関が必要です。

 志ある皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。