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izawaさんのブログ

2019/12/01(日) 18:58 | izawa

 幼児期の2才・3才くらいで、例えば、プラレールやアンパンマンの積み木やパズルなどで、いつも一人遊びをしているお子さんがおられるかと思います。お子さんが一人遊びをいつもしていて、手もかからないし、まあいいかと毎日が過ぎ、3才が近くなって、そういえば言葉が遅いな、と気になる場合が典型的なところでしょうか。

 一人遊びが多いということは、人と特にお母さんとかかわることが少なくなり、当然しゃべる必要がないのですから、発語は遅くなる可能性は高くなります。また発語があったとしても、お母さんと一緒にあそんだりかかわることが少ないと、ボキャブラリーが増えたり、相手の気持ちを感じ取り、更に次の行動を予測し、それに応じて対応していくという「心の理論」の発達が遅れますから、会話や人とのコミュニケーションが苦手になる場合が多いと考えられます。同じ年令の子どもさんよりも幼く感じることがあるかもしれません。

 この場合の改善の方法は、お母さんや幼稚園・保育園などの先生と一対一で物を使って遊ぶこと、そしてその時間や遊びの種類を増やしていくことが重要です。合わせてくれる大人と、まずじっくりかかわる経験をして、コミュニケーションの経験を積み、そのあと、真剣勝負の友だちとのかかわりに進んで行くことだと思います。

 

 

 

 

 

2019/11/29(金) 16:27 | izawa

 療育教室 楽しい広場が推進しております「発達の不安の原因を障害以外から考える」方法論を考えるとき、基盤になるのが心理学、特に発達心理学、認知心理学です。

 今回は、発達心理学の中の「お母さんの安心感」についてです。

★ここに、発達心理学における、ハーロウという方の
 「サルの乳児に関する一連の実験(Harlow、1968年)」をご紹介します。
〈実験の内容〉
 生後間もないうちから母ザルから子ザルを引き離し、その子ザルを、ミルクを与えてくれる金網でできた代理母(模型)と、ミルクはくれなくても温かい毛布でできた代理母とがいる状況に置き、その様子を観察するという実験を行った。
〈結 果〉
 ミルクを飲むとき以外、子ザルは金網製の母親に近づかず、大半の時間を毛布製の母親にしがみついて過ごし、また時にはそれを活動の拠点「安全基地)として、様々な探索行動を行うというものであった。
〈考 察〉
 子ザルには、栄養を確実に与えてくれる存在よりも、接触による慰めや安心感を与えてくれる存在にくっついていることの方が重要だったのである。

 

人間の「愛着関係」とお母さんの安心感
〇一般的に発達心理学の中で、親子の間で形成されるような、緊密な情緒
 的な結びつきのことを「愛着関係」と呼んでいます。

〇かつて、こういう関係性は、食事や水など基本的な欲求を満足させてく
 れる人が、たまたま親だったから、乳児は親に依存するようになる結
 果、あくまで2次的に生じてくると説明されていました。

〇ところがこういう考え方を一変させたのが、イギリスの児童精神科医の
 ボウルビィ(J.Bowkby)という人です。(Bowlby:1969,1973,1980)

〇ボウルビィは、人の乳児は、特定対象(母親など)との近接関係を確立
 し、維持しようとする「欲求」および、その欲求を充足させるための
 「基本的行動パターン(愛着行動)」(例えば、注視する、後追いする
  泣く、しがみつく、微笑むなど)が、生得的に備わっているのではない
 かと考えたのです。

〇つまり、独立で生き伸びることは無理であろう人の乳児は、母親や父親
 から自らに対し、保護や養育をしてもらえなければ、ほとんど生き延び
 ることはできないはずです。その保護や養育を引き出すために、生得的
 に愛着行動が備わっているとしたのです。

〇そのボウルビィの説を立証する形になったのが、前述のハーロウのサル
 の乳児の実験なのです。つまり、生きるための栄養摂取とは独立して、
 誰かに(多くは母親)くっついていること(愛着行動)自体が重要であ
 り、それが生得的に備わっていて、母親の安心感に結びついているとい
 うことです。

〇ボウルビィはこの「愛着関係」は、子どもが自律性を確立した後でも(だいたい3才以降から)存在するものだと仮定しています。

〇つまり、「くっついている」というのは、文字通り身体的に近接してい
 るということのみならず(物理的な意味で離れていても)、精神的な意
 味で特定対象(母親、父親、将来的には周りの大人、友人など)との間
 に、相互信頼に満ちた関係を築き、そして危急の際はその対象から助け
 てもらえるという、確信や安心感を絶えず抱いていられるということも
 意味するのです。

 

「お母さんの安心感」は、触るところから始まる。
 
「お母さんの安心感」という言葉は、感覚統合理論の考えの方々が言われていたことで、その根源は「触感」であると言われていました。今回説明をしたことがそのベースにあるのではないかと考えます。
 療育教室 楽しい広場の「発達療育」でも重要視しています。「お母さんのアドバンテージ」ということですね。それだけ、子どもさんにとってお母さんは重要なのです。ですから、これからも療育教室 楽しい広場では、お母さん方を精一杯応援いたします。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/28(木) 12:40 | izawa

 これまで、療育教室 楽しい広場に「言葉の遅れ」の不安で来られたお子さん、あるいは電話やメールでの相談のお子さんで、一日テレビを5~6時間、それを3か月とか半年などの長期にわたって見続けていたというお子さんもたくさんおられました。理由は、お母さんの体調が悪かった、下にすぐ弟や妹が生まれた、子どもさんが見ていて楽しそうだったので、まあいいかと思ってそのままにしていたなど、いろいろでした。

 言葉が飛び交っているテレビなので、言葉を覚えられそうに思いますがそうではありません。幼児期のお子さんは、日常生活のいろいろな場面やおもちゃなどでお母さんと一緒に遊んだりかかわって、コミュニケーションの能力を伸ばしていきます。まだ言葉が出なくても、表情、声、動作、しぐさ、まなざし、雰囲気、体感などいろいろな手段でコミュニケーションをします。そして、そのコミュニケーションの延長上に、発語でのコミュニケーションがあります。お母さんに何かを伝えたいとき、言葉で伝えるようになるのが発語ということです。
 一方テレビは、発信するだけです。子どもさんが、面白かったり、楽しかったりしても、その気持ちに応えてくれる人がいません。つまり、やり取りがないんですね、テレビには。言葉以外の表情や声、動作など言葉以外のコミュニケーション手段を使ってのやり取りがなく、子どもさんが誰かに何かを伝えたい、という場面がないので発語は遅くなることは十分に考えられます。
 この「何かを伝えたい」という思いが、発語、そしてその後の言葉の発達にとても重要なのです。

 改善の方法としては、もちろんテレビの見せっぱなしをやめるということ、そしてその時間をお母さんと遊んだり、たの日常の生活の場面でかかわることに使うことです。そうすれば、発語やその後の言葉の発達につながります。

 それから、最近はテレビではなく、スマホやタブレットをもたせっぱなしというお母さんもいらっしゃるかもしれません。これは、言葉に関しては、テレビの見せっぱなしと同じです。お子さんと一緒に遊んだり、かかわる時間を増やしていただきたいと思います。

 

 

 

 

 

2019/11/27(水) 14:13 | izawa

 

 これまでに療育教室 楽しい広場に「言葉の遅れ」の不安で来られたお子さんの中で、お母さんから聞き取りをして、感覚過敏であったお子さんも、前回のブログの同時処理機能と同様、たくさんおられました。だいたい3才から4才ぐらいにかけて、楽しい広場に来られるのですが、ほとんどのお母さんが、ご自分のお子さんが感覚過敏とは気がついておられませんでした。

 では、まず、感覚過敏について、簡単に説明をいたします。

 

★感覚過敏とは?
 
基本的に感覚過敏とは、人間のもつ感覚に対する外部からの刺激に対して拒否的、感情的に反応する傾向をさします。感覚過敏については、「感覚統合理論」では「触覚防衛」という言い方をしていますが、ここでは、同じ意味として考えます。今回は、代表的な2つの過敏について取り上げます。

1 触覚過敏
(1)身体に触られるのを極端に嫌がる。
  (例)・抱っこを嫌がる。
     ・肩を抱かれるのを嫌がる。
     ・鬼ごっこをして触られると痛がる。
(2)手をつないだり、手を握られるのを嫌がる。
(3)指先にのりをつけるのを嫌がる。
(4)柔らかい粘土を触るのを嫌がる。
(5)芝生や砂の上、ジュータンの上をはだしで歩くのを嫌がる。
(6)着替えをするのを嫌がり、逃げ回る。
(7)お風呂で誰かに身体を洗ってもらったり、水しぶきを受けるのを嫌
   がる。等々。

2 聴覚過敏
(1)普通は気にならない音、あるいは小さい音が気になる。
   → 例えば、赤ちゃんが寝ているとき、部屋のドアが開くような音
     ですぐ目が覚めて、夜泣きが多かったり、昼寝をなかなかしな
     い、など。
(2)ある特定の高さの音を嫌がる。
   → 例えば、赤ちゃんの泣き声、工事の音などを嫌がる。
(3)大きな音や突然の音を嫌がる。
   → 運動会の時のピストルの音や花火、クラッカー、ピアノの音、
     人が大勢で歌う音などを嫌がる。
(4)不規則な音を嫌がる。
   → クラシック音楽など比較的規則正しい音楽、あるいはメトロノ
     ームのような規則的な音が好きで、ロックのような音楽は極端
     に嫌がる。

 

★ 感覚過敏に対する対応
 基本的に、感覚過敏ということが分かれば、日常生活の中で、できるだけ刺激を落ち着いて受容できるよう、工夫することが必要と考えられます。
1 触覚過敏
(1)ぬいぐるみをなでる。
(2)暖かいものを手に持つ、あるいは着る。
(3)枕を膝に乗せて座る、あるいは枕を周囲において座る。
(4)毛布にくるまるなど、柔らかい、穏やかな感触の刺激を受容させ
   る。
(5)子どもの肩に手を置く。
(6)子どもの背中をリズミカルになでたり、軽くたたく。
(7)もし、子どもが受け入れられるようであれば抱きしめる。

 これらのように、身体的、そして精神的な、人の柔らかく暖かい感触の刺激を受容させることによって、日常生活の中で、落ち着いた刺激の受容を積み重ねていくことができると考えられます。

2 聴覚過敏
 聴覚過敏の場合は、子どもが嫌がる音を無理に慣れさせようとするのではなく、嫌がる音を避けて活動する配慮が必要です。幼児期では、例えば家庭では、落ち着いた音の環境の中で、お母さんや友だちと一緒に遊ぶ機会を増やし、安心感の中での楽しい活動を積み重ねることにより、聴覚過敏が落ち着いてくることが考えられます。また、家庭以外の幼稚園や保育園、児童デイサービスなどでも、できる限り、落ち着いた音の刺激の環境を整える配慮があることが望ましいと思われます。その際、他の子どもたちや親御さんたちに理解をしてもらう配慮も必要になると思われます。

感覚過敏はいつ頃落ち着くのか?
 これまで、療育教室 楽しい広場に来られた感覚過敏のお子さんたちは、そのほとんどが3才以上で、「言葉の遅れ」の不安で来られたのですが、その時のお子さんたちの感覚過敏は、ほとんどのお子さんについてはなくなってはいませんでしたが、生活に支障が出るような過敏はなく、落ち着いていました。
 つまり、そこから言えることは、3才頃までには多くの感覚過敏は、なくなりはしませんが落ち着くだろう、ということです。

感覚過敏のお子さんはなぜ「言葉が遅くなる」ことがあるのか?
 まず、ここで確認しておきたいのは、感覚過敏のお子さんが全て「言葉が遅くなる」ということではない、ということです。何らかの理由で、感覚過敏の一部のお子さんが「言葉が遅れる」と考えられるということです。
 では、遅くなる理由ですが、感覚過敏のお子さんは、その程度もありますが、感覚過敏の影響で、お母さんとかかわる時間がどうしても過敏ではないお子さんに比べて少なくなると思われます。そしてさらに、感覚過敏のお子さんは、いつ触られるか、あるいは、いつ嫌な音が聞こえてくるかと、常に不安感があると考えられます。かかわる時間が少なく、更にその時間の中でも不安感を抱えているとしたら、お母さんとのかかわりは弱いものになっている可能性があると考えられます。お子さんたちは、基本的にお母さんとのかかわりの中で言葉を発し、覚えていくのですから、当然、そこに「言葉の遅れ」が出ても不思議ではありません。

「言葉の遅れ」の改善の方法
 だいたい、3才を過ぎると感覚過敏が落ち着いてくると思われますので、まず、家庭ではお母さん、あるいは幼稚園・保育園・児童デイサービスの先生と、一対一でおもちゃなどの物を使ってどんどん遊びます。最初は短い時間でも、その時間を伸ばし、遊びの種類も増やしていきます。ここでは、大人との一対一での楽しいかかわりの中で、「相手を見て、人の話しを聞く」というコミュニケーションの基本が身に付き、大人との言葉でのやり取りの中でボキャブラリーを増やし、自分の会話もだんだん豊かになってきます。そして、そのやりとりを通して、相手の気持ちや考えを感じ取り、次に相手がどのような行動をするのかを予測する「心の理論」も発達していきます。「心の理論」は、コミュニケーションをとる上で、とても重要な発達です。
 そして、大人とのかかわりが増えてきたら、遊びの中で、最初は大人を介して、友だち数人と遊ぶ機会を増やしていきます。大人は合わせてくれますが、お互い相手に合わせる経験が少ない、ある意味真剣勝負の友だちとのかかわりの場面を少しずつ増やしていきます。感覚過敏のお子さんたちは、このかかわる経験が少ない上に、不安感を抱えながらのかかわりが多かったので、子の友だちとのかかわる場面では、最初は大人も配慮をしてあげた方が良いと思います。

(参考文献)
 ・「でこぼこした発達の子どもたち」(キャロル・ストック・クラノヴ
  ィッツ著/土田玲子監訳/高松綾子訳:すばる舎、2011年)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/26(火) 13:58 | izawa

 自分のお子さんや周りにいるお子さんで次のような特徴のあるお子さんがいないでしょうか。

〇一度見た場所、物、道順などを細かいところまで正確に覚えていて、記
  憶力が抜群に良い。
〇アニメのキャラクターや車の名前など、膨大な数のものを正確に覚えて
 いる。
〇絵や恐竜・動物などの図鑑が大好き。
〇ひらがな、カタカナ、数字、アルファベット、漢字などに興味をもって
 いて、読める数も多い。ひょっとしたら天才ではないかと思われてい
 る。

 

 これまで療育教室 楽しい広場の個別療育相談やことば伸び伸び教室、そして電話やメール相談を延べで全部合わせると、だいたい2500件ぐらい行っています。実数で行くと600人くらいです。
 その中で「言葉の遅れ」が7割くらいはあったと思います。その中で、お母さんからお話を伺っていくと、上記のようなお子さんが本当にたくさんおられました。10人や20人ではありません。もちろんもっともっと多い数です。
 最初は、これらのお子さんたちは、どういうお子さんなのだろうと考えました。そこで思い当たったのが、1993年にアメリカで発売された「K-ABC」という知能検査の基礎理論(カウフマンモデル)に出てくる、脳の認知処理機能(新しい知識や技能を獲得していく機能)の一つである、同時処理機能です。定義は次のようなものです。

★同時処理機能
 ・複数の情報をまとめ、主に視覚的手がかりを使って、全体としてとら
  える。視覚的な記憶力、全体を部分に分解する能力、空間認知能力な
  どど結びついていると考えられる。

 実は、K-ABCの知能検査の基礎理論における脳の認知処理機には、対をなすもう一つの機能があります。それは継次処理機能です。定義は次のようなものです。

★継次処理機能
 ・連続した刺激を、主に聴覚的、言語的な手がかりを使って、一つずつ
  順番に、処理していく。短期記憶、情報の系列化の能力と結びついて
  いると考えられる。

 

 子どもは、だいたい3才前後くらいから言語的機能(表出、理解)が大きく伸びていきます。つまり、ここで言う「継次処理機能」がだんだん伸びてきて、認知的発達がバランスよく伸びていくことになります。

 今回のテーマにあるような特徴をもつお子さんたちの場合、その大きな共通点は、「視覚的な情報をたくさん脳の中に記憶しているのではないか」ということです。ということは、ここでいう「同時処理機能」が特に強いのではないか、ということです。ですから、視覚的な記憶力が抜群であったり、絵や図鑑、マーク、そして文字などに強い興味をもつのではないかと考えられます。K-ABCの知能検査(日本では2013年に日本版の改訂版が出されています)をして、同時処理尺度、継次処理尺度という形で、それぞれの強さの度合いが分かります。ここで一つ確認したいのは、同時処理機能が特に強いから障害である、ということではないということです。あくまでも、個人の認知処理機能のバランスを見るということです。

 さて、今回問題になるのは、今回のテーマにある特徴を持つお子さんが、同時処理機能が強いとして、「なぜ言葉が遅くなるのか?」ということです。
 この場合の「言葉が遅い」というのは、言葉を使った会話が年令相応の発達段階より遅れている、言ったことに対してうまく答えられない、友だち同士の会話についていけない、幼稚園などで先生が集団に言ったことを聞いてみんなと一緒に行動できない等を想定しています。

 言葉が遅れる原因について、楽しい広場では、今のところ、二つのことを考えています。

《原因》

(1)同時処理機能が強い子どもさんは、それに比べて連続した情報を順
   番に処理をしていく「継次処理機能」を使って「言葉を聞く」「言
   葉を話す」という経験が十分ではなかったのではないか。言葉を使
   った会話というコミュニケーションでは、順番に情報や言葉を処理
   して記憶していくということは、とても重要である。同時処理機能
   が強い場合、視覚的な情報がどんどん入ってくるので、そちらに頼
   りすぎて、情報や言葉を順番に処理し記憶し、それに対してまた言
   葉で発信していくという、言葉でのコミュニケーション能力が弱く
   なってしまったのではないか。これまでの楽しい広場での経験で興
   味深い事実があって、同時処理機能の強いお子さんの場合、絵や絵
   本は好きだが、絵本の読み聞かせはほとんどのお子さんが嫌がり、
   ページをめくってどんどん先に進みたがった。これは、ストーリー
   を言葉で順番に聞いていくことが苦手だったと考えられる

(2)絵や図鑑あるいはアニメなど、自分の好きな遊びしながら、一人で
   遊んでいたことが多かったのではないか。それが長いと、言葉を覚
   えて話していくために必要な、お母さんとのかかわりがだいぶ少な
   かったのではないか。

 

《改善の方法》
・お母さん、あるいは幼稚園・保育園・児童デイサービスの先生などと
 一対一でおもちゃなどの物を使って遊ぶようにします。1日10分でも
 15分でも良いです。それを続けることにより、「相手を見て、人の話
 を聞く」というコミュニケーションの基本が身に付き、言葉でのやり取
 りも当然増え、さらに、相手がどのように考えたり感じたりしているか
 を感じ取り、それを瞬時に分析して次の行動を予測すること(心の理
 論)が伸びてきて、コミュニケーションもよりスムーズになります。

・遊ぶとき、多分苦手であると思われる「順番に記憶する」遊び、絵本の
 読み聞かせ、手遊び、リトミックなどを多く取り入れるようにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/25(月) 17:23 | izawa

 12月の個別療育相談とことば伸び伸び教室は以前にご案内しました1日(日)と、もう1回22日(日)に行います。時間帯は9:00~16:00、会場は、札幌市社会福祉総合センター 第1会議室です。

 言葉の遅れ、多動、人とのかかわりがうまくいかないなど、お子さんの発達の不安について、「障害」以外から原因を考え、改善策をご提示します。お子さんの発達をぜひ伸ばしましょう。不適応行動をぜひ直しましょう。どうぞ、一度お問い合わせください。

  NPO法人 療育教室 楽しい広場

   (電話) 011-896-3204

   (メールアドレス) tanoshi:ryouiku@gmail:com

 

 

 

2019/11/25(月) 13:22 | izawa

 幼児期の子どもさんの発達の不安の中で、大きなウエイトを占めるのが「言葉の遅れ」です。「言葉の遅れ」と言ってもいろいろあります。発語がない、発語が少ない、聞いたことに答えられない、おおむ返しが多い、会話についていけない、突然違う話題を話し出す、宇宙語を話すなどが、これまで療育教室 楽しい広場に来られたお子さんたちの言葉の遅れの内訳です。

★考えられる言葉の遅れの原因
 「障害」以外に今のところ考えられるのは、次のようなものです。

①個人差の範囲の遅れ  ②同時性処理機能が強い  ③感覚過敏   ④テレビ   ⑤一人遊び   ⑥放任   ⑦過保護
⑧祖父母   ⑨緊張感が強い

 

 この中で今回は①個人差の範囲について、お話しします。

 お子さんに何らかの言葉の遅れがある場合、かつ知的な発達の遅れの可能性がない場合、いろいろ原因を考えてみても、はっきりした原因が見当たらない場合、個人差の範囲の遅れが考えられます。子どもさんたちには、個人差が当然あるのですが、親の立場になると、個人差と言われても不安かもしれません。
 ただ、ここで確認したいのは、知的な発達の遅れや口蓋裂などの口腔内の問題がない限り、どのお子さんも、発語からの言葉の発達の流れは同じだということです。ご自分のお子さんがいつ発語をしたか、それによってお子さんの年令とは別に、今の言葉の発達が見えてきます。
 例えば、今3才児健診を目前にした、2才11か月のお子さんが3人いたとします。一人は発語が1才半、もう一人は2才、三人目のお子さんは2才半とします。今現在の言葉の発達の状態は、間もなく3才を迎えようとしていても、三人三様です。発語が1才半のお子さんは、3語文くらい出ていて、簡単な会話もできているかもしれません。発語が2才の子どもさんは、まだ2語文の段階かもしれません。発語が2才半のお子さんは、単語がどんどん増えて、ようやく2語文を話し出した段階かもしれません。
 もし、このまま3才児健診を受けた場合、発語が2才と2才半のお子さんは、要注意のお子さんとなる可能性が大きいと思います。現在の健診などで要注意になるということは、「障害」の可能性があるとみられる場合がとても多いようですね。これまで、楽しい広場に来られた親御さんたちの多くがそうでした。
 しかし、「障害」以外から考えた場合は、実年令の発達よりも遅れているのは間違いありませんが、それは発語の時期が遅いからです。発語以降の発達は皆さん同じですから、今は言葉の発達は遅くても就学くらいまでには、同じ年令の発達に追いついていきます。

 それでは、言葉が遅いとき、普段の生活でどのように過ごしたらよいかですが、言葉を伸ばすためには、家庭では一日10分~15分くらいで良いので、お母さんと一緒に一対一で、積み木やパズルなどの物を使って遊ぶようにします。そして、その時間や遊びの種類を増やしていくようにします。お母さんと遊ぶ時間が長くなるということは、「相手を見て、人の話を聞く」というコミュニケーションの基本が身に付き、言葉でのやり取りも増え、それが言葉を使った会話にもつながります。また、お母さんが発するいろいろな言葉を理解するようにもなり、ボキャブラリーも増えていきます。このように言葉をつかったやり取りが増えていくこと、言葉で相手に伝えたい、ということが増えてくれば、言葉はどんどん伸びていきます。
 

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/24(日) 20:57 | izawa

 幼稚園や保育園、児童デイサービスなどで、「周りの空気が読めない」と言われているお子さんがいると思います。これもまた、「自閉症ではないか」と思われている方もたくさんいらっしゃるでしょう。

 それでは、こういうお子さんの原因を考えてみましょう。

 目には見えない「空気を読む」ということは、人間が生きていく上では、確かに必要なことです。我々は、目に見えない空気をどのようにして読むのでしょう。それには、ことばだけではなく、それ以外のコミュニケーション手段を駆使します。相手や周りの人たちの声、表情、しぐさ、雰囲気 視線などを瞬間的に分析し、そこで相手や周りの人たちの心の状態や感情、考えなどを予測し、それに応じた反応をする、ということが、「空気を読む」ということかと考えます。

 つまり、幼児期のお子さんで空気が読めないということは、ことばとそれ以外のいろいろなコミュニケーション手段を使ってのコミュニケーションが、うまくできていないということだと思います。なんらかの脳の機能障害で空気が読めないのが「障害」ということです。

 「障害」ではない原因は、今のところ2つ考えられます。

(1)熱中しやすいタイプ。友だちとは遊びたいけれど自分の好きな遊び
  をしてしまうと周りのことが見えなくなり、いつの間にか友だちが遠
  ざかってしまう、という感じです。これは、友だちとは遊びたいので
  すから、発達障害ということは考えられません。ただ、周りの空気が
  読めないのは事実ですから、少しの間遊ぶときに周りの友だちのこと
  を意識させるようにおかあさんや、幼稚園や保育園などの先生が援助
  をしてあげると良いと思います。経験を重ねれば友だちや周囲を意識
  できてくると思います。

(2)脳の情報の処理機能には2つあると言われています。それは「同時
  性処理機能」と「継次性処理機能」です。
 ・「同時性処理機能」~複数の情報をまとめ、視覚的・運動的な手がか
  りを使って全体としてとらえていく能力
 ・「継次性処理機能」~連続した刺激を聴覚的・言語的な手がかりを使
  って、一つずつ順番に分析的に処理していく能力
   人間は両方もっていて、普通は継次性処理機能の方が強いと言われ
  ていますが、中には同時性処理機能がとても強い人がいます。もちろ
  ん子どもさんにもいます。そういうお子さんの特徴は、一度見たもの
  や行ったりした場所などをすぐに覚えていたり、アニメのキャラクタ
  ーや車の車種などの膨大な数を覚えていたり、2才・3才・4才でひ
  らがなやカタカナ、アルファベット、数字などを読むことができるな
  どです。
   そういうお子さんがなぜ空気を読めないかと考えますと、同時性処
  理機能に比べて、継次性処理機能が弱いと思われます。端的に言いま
  すと「順番に記憶する」ということが苦手なことが多いのです。これ
  までの経験でこのような子どもさんは「絵本を読むこと」を嫌がりま
  す。絵は好きなのですがストーリーを順番に追って読むことが嫌なん
  ですね。人のコミュニケーションというのは、やり取りが連続的につ
  ながっていくことですが、それが苦手になると思われます。というこ
  とは、言葉以外の声や表情、動作、しぐさなどの手段を使って、連続
  的に相手や周りの人の心の状態や考えなど分析して反応することは、
  苦手になると思われます。 
   改善の方法は、順番に記憶していく遊び、絵本の読み聞かせ、手遊
  び、リトミック、折り紙などをさせていくことが良いと考えます。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/23(土) 13:22 | izawa

 療育教室 楽しい広場の次回の個別療育相談と、ことば伸び伸び教室は、12月1日(日)9:00~16:00になります。会場は、札幌市社会福祉総合センター 第1会議室です。

 2才・3才・4才で言葉が出ない、あるいは言葉が遅い、更に多動で落ち着きがなく発達障害ではないかと心配している、大人の話を理解していない時があり自分の世界に入るときがある、いらいらすると相手に手が出るなど、発達に不安をおもちのお子さんや親御さんを対象に行っています。大きな特徴は、「障害」以外から原因を考え、適切な働きかけをし、発達の不安を改善する、ということです。

 どうぞ、是非お問い合わせください。

(お問い合わせ先)
      電話  011-896-3204

  メールアドレス tanoshi:ryouiku@gmail:com

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/23(土) 12:56 | izawa

 人間が発達していく中での、目に見えない心の働きを研究する「発達心理学」の中で、幼児期の発達で重要な心の働きの一つが「自律性」です。
 自律性とは、「自分で行動をコントロールする」ということで、将来の社会性につながっていく重要な働きです。療育教室 楽しい広場が推し進めている「発達療育」においても、重要な位置を占めています。

 さて、この場合の「コントロール」とは、二つの側面をもっています。一つは「自己主張・実現」、もう一つは「自己抑制」です。具体的には、実験研究(柏木恵子 1988)から次のような内容が挙げられます。

(1)自己主張・実現
   ・嫌なことは「イヤ」とはっきり言える。
   ・入りたい遊びには自分から「入れて」と言える。
   ・自分の意見や考えを自分から述べる。
(2)自己抑制
   ・「かわりばんこ」ができる。
   ・「してはいけない」と言われたことはしない。
   ・仲間と意見が違うとき、相手の意見を入れられる。
   ・課された仕事をやり通す。

 実験研究では、どちらの側面も3才~6才にかけて、年令が上がるに伴い上昇しますが、自己抑制では特に上昇が著しかったという結果が出ています。
 自律性とは、場面や状況に応じてこれらの二つの側面、つまり「自己主張・実現」と「自己抑制」のバランスを取ることによって、自分の行動をコントロールしていくものと考えられます。